
最近は個人でパソコンを複数台、スマホ・タブレットなどを使用することも珍しくなくなりました。ある端末で保存したファイルを別の端末で見たい時に、ファイルを写すのは案外面倒なことです。
さらに文書ファイルなどを作成中に保存し、別の端末で開いてさらに作業を進めたりすると、どの端末に保存されているファイルが最新のものであるのかよくわからなくなってしまうこともあります。
こんな時にクラウドストレージサービスの利用が便利です。クラウドストレージの初心者向けに、簡単に紹介します。
クラウドとは何?
まずクラウドとは何でしょうか?
クラウドとは「クラウドコンピューティング Cloud Computing」のことで、コンピューターの利用形態の一つです。
1980年代に個人向けパーソナルコンピューター(以下、パソコンと略します)が登場してから、しばらくの間はサーバーを中心に複数のパソコンをケーブル等で接続し、ネットワークを構築することが行われていました。そのため、ある程度以上の規模の会社であれば、自社内にサーバーを設置したサーバールームがありました。
ところがインターネットを経由して、外部のサーバーに相当する機能を利用できるようにしたのがクラウドコンピューティングです。サーバーに相当するものが自社内に必要なく、それが利用者の目に触れるところにないため、「雲(Cloud)のようにインターネットのネットワーク上に存在する」イメージからこのように呼ばれています。
クラウドコンピューティングの機能は多く、例えばワープロや表計算のソフトウェアをクラウド上に置いておき、端末のパソコンなどにインストールしないで使用することも可能です。
以下では一般の個人にとっておそらく最も利用者が多いと思われるクラウドストレージ(クラウド上にデータを保存するサービス)について紹介します。
クラウドストレージの使い方 個人向け
従来は企業などではサーバー上にデータを保存していました。一般の個人では使用しているパソコンのバックアップとして、外付けのハードディスクや光ディスクなどにバックアップを保存するケースが多いです。
また端末間のデータの移動は、USBメモリ、DVD、CD-Rなどを使って行うことがほとんどでした。
ところがスマホやタブレットなどが普及してくると、USBメモリやDVD、CD-Rがそもそも利用できないことが多く、データの移動にはインターネットと介して行われるようになってきました。
小さなファイルであればメール添付でも良いのですが、ファイルサイズが大きかったり、ファイルの数が多くなったりすると、メールで送るのも無理があります。
クラウドストレージであれば、ブロードバンドでインターネットに接続できる環境であれば、外付けのハードディスクドライブのように簡単にデータを保存できます。スマホやタブレットでも、インターネット経由で簡単にアクセスできますので、どの端末からでも同じファイルを開いて中身を見たり、作業したりすることができます。
文書ファイルだけでなく、表計算ソフトのファイルやPDF、画像ファイルなどももちろん同様に保存できます。
私は、インターネットでいろいろな情報を収集します。日本経済新聞のサイトなどもよく見ますが、最近は多くのサイトで記事を印刷できるようになっていて、興味ある記事をPDFファイルとして印刷し、クラウドストレージに保存しています。
忙しい時は興味がある記事があってもじっくり読んでいられないのですが、タブレットなどにダウンロードしておいて、通勤時などに読んでいます。
自宅でパソコンのデータのバックアップを取るために、以前は外付けのハードディスクドライブを利用していましたが、最近はクラウドストレージにバックアップを取っています。自宅が狭いので、外付けのハードディスク1個と言っても、保管しておかなくて済むと嬉しいです。
書籍の購入も電子書籍を選ぶようにしていますので、これも書籍のデータが電子書籍の企業のクラウドに保存されています。電子書籍によるスペースの節約効果はかなり大きいです。
クラウドストレージ 個人向けのおすすめは?
個人向けのクラウドストレージは複数のサービスがあります。ほとんどの場合、無料プラント有料プランがありますので、まずは無料プランで実際に使ってみると理解が深まるでしょう。
私が最初に利用し始めたのは「Dropbox」です。2GBのクラウドストレージを無料で利用できます。職場のパソコンとスマホ、タブレットなどとのファイルのやりとりに今でも利用していて、非常に便利です。
プライベートではAppleのMacBook Pro、iPhone、iPadを利用していますので、これらの連携のためにAppleのiCloudを利用しています。
iPhoneの機種変更などの時に複数の方法で旧iPhoneから新iPhoneへデータを移し替える方法がありますが、慣れるとiCloudを使う方法が他の機器を使用しませんので簡単です。私もiPhoneの新機種への機種変更をきっかけとしてiCloudを使い始めました。
iCloudは5GBのクラウドストレージが無料で利用できます。しかし、MacBook Pro、iPhone、iPadのバックアップを全てクラウドストレージに入れようとするとさすがに5GBでは少なく、有料プランに申し込みました。月額130円で50GBのクラウドストレージが利用できるのが魅力です。
iCloud以外のクラウドストレージの有料プランのほとんどはもっと高く、Google Driveでも100GBで月額250円です。Appleというう優良企業が運営し、月額130円からというのは嬉しいですね。
特にApple製品ユーザーにはiCloudがおすすめですが、現在はWindowsユーザーでも利用できるようになっています。
まとめ
クラウドストレージは便利です。まずは無料プランから利用して、使いこなしてみましょう。有料プランでも低額のものであれば、外付けの記録メディアを使うよりもメリットがありそうです。