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有機ELでiPhone Xにサムスン製、テレビにLG製が搭載!違いは?

投稿日:2018年2月13日 更新日:

有機EL(OLED)の研究開発が進み、数年前からスマホに搭載され、最近では大型テレビにも搭載されました。Apple Watchにも有機ELが搭載されていますし、本格的な普及機に入りつつあります。

これらの有機ELは、韓国のサムスンとLGが生産し、供給しています。しかし、同じ有機ELと言ってもそれぞれに特徴があります。以下に紹介します。

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有機EL iPhone Xにはサムスン製が搭載された!

AppleのiPhone Xには、韓国サムスン電子 Samsung Electronicsの有機ELが搭載されています。

スマホとしては、早くからサムスン電子のスマホであるGalaxyに採用されていました。その特徴は、有機ELのRGB(赤・緑・青)の画素(サブピクセル)を、それぞれの色で発光する有機色素で塗り分けている点にあります。

有機ELは自発光式のディスプレイで、赤・緑・青のサブピクセルを電流を流して発光させ、一つの画素(ピクセル)を作っています。多くの画素を点滅させたり、明るさを調節することで、美しい画像を表示します。

有機ELは、電流を流して有機色素が発光するので、赤・緑・青のサブピクセルの位置にそれぞれの色に発光する有機色素を塗り分けていく必要があります。サムスン電子では「蒸着+マスク」方式により塗り分けを行っています。

蒸着とは、気圧を下げて、有機化合物である色素分子を飛ばしてターゲットに塗る方法です。この時に塗りたい場所だけ穴の開いた「マスク」を使用します。この方法で有機ELを作製すると、色域が広く(色数が多く)、エネルギー効率の高い有機ELが得られます。

短所は、マスクの開口部でない部分に付着した有機色素が無駄になること、製造工程で気圧を下げるため手間がかかり、大型のものは作り難いことが挙げられます。特に有機色素は高額なので、無駄になる有機色素が多いと、製造コストが上昇してしまいます。

そのためサムスン電子では、有機ELはスマホなどの向け中小型向けに力を入れています。

有機ELテレビにはLG製が搭載された!

大型のテレビ用有機Elには韓国のLGが力を入れています。ソニー、パナソニック、東芝から有機ELテレビが発売されましたが、いずれもLG社の有機ELパネルを使用しています。(*おすすめの有機ELテレビについては、こちらの記事「有機ELテレビのおすすめは?ソニー、パナソニック、東芝、LGを比較」をご覧ください)

同じLG社の有機ELパネルを使用しながらも、映像信号から表示画面を作り出す信号処理の違いから各社の個性が出ています。そこがテレビ作りの奥深いところと言えるでしょう。購入する際は、実際に自分の目で見比べて、好みに合うものを選ぶと良いでしょう。

LGの有機ELは、カラーフィルター方式で製造されています。赤・緑・青のサブピクセルを塗り分けることをせずに、赤・緑・青に発光する層を塗布して積み重ねて、パネル前面を均一な白色に発光させます。その上に液晶ディスプレイと同様にカラーフィルターが配置されていて、赤・緑・青のサブピクセルを作り出すことができます。

当初はLGとサムスン電子が、赤・緑・青のサブピクセルを蒸着方式で塗り分ける方法での製造に取り組んでいました。しかし、この方式では歩留まりが上がらず、製造速度も大きく改善できなかったので、大型のテレビ向けには両者とも断念しました。

その後、LGはカラーフィルター方式で大型テレビ向けの有機ELを事業化し、サムスン電子は大型テレビは液晶に絞りました。そのため大型テレビ向けの有機ELはLGが各社に供給する体制になっています。


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有機EL サムスンとLGの違いは?

前述したことをまとめますと、サムスン電子の有機ELは赤・緑・青のサブピクセルを塗り分ける蒸着方式で製造されていること、LGの有機ELは赤・緑・青の層を積み重ね、パネル全面を均一な白色で発光させ、その上にカラーフィルターを配置することにより赤・緑・青のサブピクセルを作るカラーフィルター方式であることが特徴です。

カラーフィルターを使用すると色域が狭く(色数が少なく)なり、光の利用効率も3分の1以下に低下します。したがって、赤・緑・青のサブピクセルを塗り分けるサムスンの方式は優れているのですが、大型のパネルを作るのは困難なため、主にスマホに搭載されています。

LGの有機ELパネルは大型化ができるので、大型カラーテレビに搭載され、ほぼ独占的にLGが各社に供給しています。

このような違いがありますので、当面、サムスン電子が大型テレビ向けに自社の有機ELパネルを展開してくることは難しそうです。またスマホ向けはハイエンドのものは赤・緑・青のサブピクセルを塗り分けたものの方がスペックが高く、AppleがiPhone Xに採用したことから分かるように、サムスン電子の有機ELパネルが優位です。

しかし、サムスン電子の供給能力にも限界があることから、スマホメーカーでもLGの有機ELパネルを採用することも考えられますし、Apple Watchなどのようにスマホ以外の小型でもLGの有機ELを採用することもあります。

当面は有機ELの普及が進んでいくでしょう。

ちなみに日本勢のJOLED(ジャパンディスプレイの子会社)は、印刷方式で赤・緑・青のサブピクセルを塗り分け、有機ELを製造する方法を確立しました。まずは21.6型4K高精細モニターとして供給を開始します。JOLEDの有機ELがどこまで成長するのか楽しみです。

まとめ

有機ELの普及が本格化しています。サムスンとLGから製造されている有機ELについて紹介しました。

有機ELについては、こちらの記事「有機ELのまとめ」をご覧ください。

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