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マムシ対策をして噛まれないようにするには?ズボンと手袋は?噛まれたらどうする?

ライフ

日本にはマムシ、ハブ、ヤマカガシという有名な毒蛇が生息しています。その中でもマムシによる被害がもっとも多く、毎年多くの人が苦しめられています。

マムシへの対策をすれば、マムシに噛まれ、その毒によリ被害を受ける確率を低くすることができます。役に立つマムシ対策について紹介します。

*マムシに噛まれたら、すぐに毒を吸い出したいですね!

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マムシ対策をして噛まれないようにする

まずマムシ対策の基本を紹介します。

マムシを識別できるようになる

日本では陸生海生のヘビ約40種類が生息しています。その中で九州以北の陸生のヘビは以下の10種類です。
[毒ヘビ]ニホンマムシ、ツシママムシ、ヤマカガシ
[無毒ヘビ]タカチホヘビ、アオダイショウ、シマヘビ、ジムグリ、シロマダラ、アカマダラ、ヒバカリ

つまり、これらのヘビの中からマムシ(ニホンマムシとツシママムシ)を識別できれば良いわけです。ツシママムシは、その名の通り対馬に生息するマムシで、ニホンマムシは対馬以外の九州以北に生息しています。

特徴は、毒ヘビらしい三角形の頭部と、頭に比べると比較的太目の寸胴な胴部です。さらに体一面にメガネのような形状の斑紋があります。全長は45-60 cmです。この特徴を知っていれば、比較的識別は容易です。

よくある間違いは、アオダイショウの幼ヘビをマムシと間違えるパターンです。これも慣れてくれば識別できますが、山や草むらなどで突然ヘビと出会ったりすると、それほどじっくり観察できないこともあると思いますので、「マムシかもしれない」と思ったら近づかないようにした方が安全です。

マムシに噛まれた場合は、最後に解説するように血清を処方する必要があります。ヤマカガシも毒蛇で、生息域も重なりますので、少なくともこれらについて識別できるようにする必要はあるでしょう。

インターネットが利用できる場所であれば、検索すればすぐに写真などで確認できますが、山や森、河川などでは電波状況が悪い場合もありますので、図鑑を用意しておくと助かることがあります。また知らない蛇と遭遇すると、蛇の名前もわかりませんのでインターネットで検索することも難しいです。


マムシの生息場所を知っておく

少し前に、新幹線の中に全長30 cmのヘビが居たことが報道されました(*種類は「ニシキヘビの可能性がある」と報道されていましたが、インターネット上ではシマヘビの幼体との分析が優勢のようです)。だからといって新幹線に乗る度にマムシ対策をする必要はないと考えるのが普通でしょう。新幹線内にマムシが居たことはありませんし、そもそもヘビが居るなんて滅多にあることではありません。

また自然界でも、何らかの方法で外来種が入り込み、住み着いて繁殖することもあります。しかし、日本国内でキングコブラが発見されたこともありませんし、マムシについても従来から住み着いて居なかった場所に突然発生することは通常はありえません。

したがって、従来からマムシが生息していると確認できている場所、未確認であればそのような可能性が高そうな場所がどこであるかを知っておけばよいということになります。

マムシは、北海道、本州、四国、九州、大隅諸島、国後島に生息しています。平地から山地の森林、藪、川・沼・湖などの水場周辺に多く出現し、田畑に現れることがあります。これらの場所の木が茂っているところや草むらなどはもっとも危険で、多く人が注意すると思いますが、案外見落としがちなのはマムシは木や岩場、石垣などを登ることができるということです。

つまり、木に寄りかかったり、渓流などで岩場に手をついたり、石垣に手をかけたりしたい際に、マムシがいることに気がつかずいきなり襲われることがあります。

マムシがいそうな場所を把握しておけば、突然襲われるリスクを低くできるでしょう。

マムシに不用意に近づかない

マムシは、通常は一方的に攻撃してくることはありません。ほとんどの場合は、人間がまむしの存在に気がつかず不用意に近づいてしまったことにより、マムシに噛まれています。

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マムシ対策としての服装:長靴・ゲイター・長ズボン・長袖が有効

マムシ対策としては服装が重要です。できるだけ肌の露出を少なくできれば、噛まれにくくなります。

マムシの牙は比較的短いので、たとえシャツ1枚でも着ていれば牙が侵入しにくくなりますので有効です。野外では、マムシに限らず蚊やいろいろな昆虫、漆などの有害な分泌物を出す植物などから肌を守るために、基本的には長袖・長ズボンを着用し、肌の露出を少なくすることが大切です。

やぶや草むらなどに立ち入った場合、足下にいるマムシに気が付かず、足を噛まれる事例はよくあります。これは長靴を履いていればほぼ防ぐことができます。

長靴ではなく、登山靴や通常のくるぶしより上が露出する靴などを履く場合は、以下のような厚手のゲイターを取り付けると良いでしょう。

 

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手を守るためには、針が貫通しない手袋を着用すれば一番確実ですが、着用時に手を動かし難くなることを嫌って着用しない人がほとんどです。

ある程度マムシの牙に対して防御力が高い手袋(*完全に防げるかどうかは不明です)としては、以下のようなものがありますが、これほどゴツイ手袋を常時着用するのはかなり大変でしょう。マムシが高い確率でいると想定される場所で手作業をするときなどには有効です。

 

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もう少し一般的なゴムの手袋でも、着用するだけで噛まれた際の被害を軽減できます。しかし、短い手袋では、露出している手首よりも上の部分を噛まれるリスクも高いです。

マムシに噛まれるもっとも多い事例は、手を噛まれる事例です。草むらに手を入れたり、渓流などの水場で岩などに手をついたりした時に、そこにマムシが居て噛まれるなどの事例が多く、農作業中に草取りなどをしていて噛まれる事例もあります。

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マムシ対策グッズを用意する

マムシ対策で万が一の場合を想定する

以上のようなマムシ対策をすれば、マムシに噛まれて深刻な被害を被るリスクはかなり下がるでしょう。それでも自分だけでなく、家族や同行者などのことを考えると、誰かがマムシに噛まれるリスクはあるでしょう。

マムシが生息する場所に行くならば、万が一のために以下のポイズンリムーバーを持って行くと良いでしょう。これはマムシに噛まれて体内に注入された毒を吸引する器具です。毒が全身に回る前に、少しでも早く吸い出すことができれば毒による被害を少なくすることができます。

口で毒を吸い出すなどということは絶対にやってはいけません。必ずポイズンリムーバーのような器具を使いましょう。


毒蛇スプレーがあると心強い

マムシを見つけたら近づかないようにすれば、基本的には襲われる危険は低いです。しかし、キャンプをしていたり、釣りをしていたりして、ある場所にいようとしたらそこにマムシがいて困るということもあります。

またマムシが1匹だけでなく、2匹以上いることもあるでしょう。どうしてもマムシを撃退しなければならないならば、毒蛇スプレーを使えば、3m離れた場所から撃退できるので便利です。

普段マムシを見慣れていないと、実際にマムシを撃退するのもかなり大変なものです。これがあれば心強いですね。

 

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マムシに噛まれたら?

日本には数種類の有名な毒蛇がいますが、その中でもマムシが日本の多くの地域に生息し、噛まれる被害者ももっとも多いです。

マムシに噛まれた被害者はどれぐらいいるの?

マムシは北海道、本州、四国、九州、大隅諸島、国後島に生息しています。1961-1962年の調査によれば、19県で年平均2,182人がマムシに噛まれており、全国的には3,000人以上が噛まれていると推定されています。

マムシに噛まれた部位の多くは手で、農作業、キノコや山菜採り、草刈りなどの時に噛まれることが多いです。また捕獲時に噛まれることもしばしばあります。足へは、サンダルなどを履いている時が多く、自宅の庭などで噛まれています。

1979年から1999年の期間の記録によると、毎年10人前後が死亡しており、多い年には22人が死亡しています。次に多いハブによる死亡者が1-2人であることと比べても、かなり多いことが分かります。

マムシに噛まれたらどうなる?

毒の強さを比較した場合、実はマムシの毒の方がハブの毒よりも強いことが分かっています。しかし、ハブが全長100-200 cmであるのに対し、マムシは全長45-60 cmであることから、噛まれた時に注入される毒の量がハブよりもマムシの方が少なくなっています。それでも前述のように毎年マムシによる死者が発生していることからもわかるように、マムシに噛まれて毒を注入されると非常に危険です。

マムシの毒には複数の成分があり、それらが出血作用、膨張作用、壊死作用、血小板凝集作用、血小板凝集阻止作用、血液凝固作用、血液凝固素子作用、末梢血管拡張詐称、毛細血管透過亢進作用、溶血作用、神経毒作用(複視、斜視)を引き起こします。噛まれた後にどのような症状が現れ、どのように進行していくかは噛まれた部位と注入された毒の量によって異なります。

一般に、毒が注入されると、まず局所の疼痛と腫脹が起こります。局所の痛みはしばらくすると和らぎますが、腫れの進行により神経が圧迫されるため、腫脹部位全体の痛みが増してきます。腫れの広がるスピードも様々で、手を噛まれた場合に数時間で肩まで広がることもあれば、2日間ほどかかることもあります。

前述の作用の内、血小板凝集作用により血小板同士がくっついて、正常な血小板が減少してしまうと、血管のわずかな損傷部位からの出血も止められなくなり、出血作用と合わせてますます皮下や消化管などの全身の持続性の出血が続きます。

また骨格筋の融解により筋繊維を構成しているミオグロビンが血液中に溶け出し、ミオグロビン血症を引き起こします。ミオグロビンはは腎臓の糸球体を詰まらせ、虚血状態となり腎組織の壊死を引き起こします。腎臓に入る血液量が減少することも腎機能障害を引き起こす要因となります。

重症化する例は大別すると、腫脹が強く急性腎不全を起こす例と、腫脹は顕著ではないものの播種性血管内凝固症候群(全身性の出血・血圧低下)を引き起こす例です。死亡例の多くは3-4日後に集中しています。

マムシに噛まれたらどうすればよい?

マムシに噛まれたら、できるだけ早く医療機関に行き、マムシ抗毒血清を投与してもらう必要があります。6時間以内の血清投与が推奨されており、その後も少なくとも24時間の経過観察が必要です。
以前は、噛まれた後に救急車を呼んで、安静にして待った方が良いとされていました。それは激しく動くと早く毒が全身に回って、良くないと考えられていたためです。しかし、救急救命医などの調査によって、現在は、走ってでも早く医療機関に行って治療を受けた方が良いと考えられています。

また口で吸い出したり、切って毒を出そうとする行為は止めた方が良いとされています。毒が回らないように強く縛ることも問題視されています。

とにかく一刻も早く医療機関に行きましょう!

まとめ

マムシに噛まれないようにするための対策について紹介しました。マムシの毒は強く、毎年死者も発生していますので、とにかく噛まれないようにすることが大切です。

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