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日本トラスティが大株主になっている企業はGPIFが買っているのか?

投稿日:2018年7月11日 更新日:

株式投資をするならば、投資先となる企業について調べることが大切です。売上、利益などの業績だけではなく、株主構成も重要です。最近は株主構成を調べると、日本トラスティ・サービス信託、日本マスタートラスト信託などが大株主として名を連ねている企業が少なからずあります。その仕組などについて紹介します。

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日本トラスティが大株主になっている企業が増えているのはなぜ?

まず、株主構成欄に記載されている「日本トラスティ・サービス信託」と「日本マスタートラスト信託」とは、信託銀行である日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社および日本マスタートラスト信託銀行株式会社が、顧客から運用を委託されたお金で株を購入して株主になっていることを示すものです。その大口顧客として有名なのがGPIFなどの公的資金・準公的資金運用するいわゆる「クジラ」です。

クジラとは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、日銀(日本銀行)、三共済(国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会および日本私立学校振興・共済事業団)、ゆうちょ銀行、かんぽ生命を指します。この中でも最大規模のGPIFは、2018年3月末時点で約160兆円の公的年金を運用しており、その内の約40兆円を日本株で運用しています。

これらのクジラと呼ばれる機関投資家は、自ら株式の売買を行うのではなく、基本的には前述の信託銀行に委託して売買を行うため、株主欄にはその信託銀行の名前で記載されることになります。GPIFは2014年10月に、当時12%であった運用資産に占める日本株の比率を25%に増やすと発表しました。それ以来、日本株の買いを進め、2018年3月末時点で25%に達したことが先日発表されました。これが「日本トラスティ・サービス信託」と「日本マスタートラスト信託」が株主欄に大株主として頻繁に登場することになった原因です。

運用資産の総額は、株式や債券の価格の動向や、組入・引き出し状況によって変化しますので、今後は状況によって買い増しや売却を行って25%の比率を維持する見込みです。

日本トラスティとしてGPIFが大株主になっている企業が多い?

前述のように「日本トラスティ・サービス信託」や「日本マスタートラスト信託」が大株主として記載されている場合には、GPIFが株を保有している可能性が高いです。しかし、これだけでは必ずしもGPIFであるのか否かの確認はできません。そもそも信託銀行に委託して株を買うことは、GPIFなどの特定の機関投資家が買っていることをすぐに分からないようにする目的もあります。それはある時点で特定の機関投資家が買い進めていることが市場に伝わってしまうと、追随して株を買おうとする人々が出てきて、株価を押し上げてしまう可能性があるためです。

それではGPIFが大株主になっているのか否かを確認できないのでしょうか?実はある程度時間が経ってからであれば、GPIFの保有銘柄が分かります。例えば2018年3月末の保有銘柄が、2018年7月6日にGPIFから発表されました。個別の株の保有株式数と2018年3月末時点での時価総額が記載されていますので、特定の企業の保有株式比率が計算できます。これはそれぞれの企業の株主欄を見るだけでは分からないことですので、貴重な情報と言えるでしょう。


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GPIFが大株主になるとどうなる?

GPIFの運用方針は、年金基金の運用ということもあり、超長期運用です。ポートフォリオを定めてそれを守ります。つまり、日本株の運用比率を25%と定めたならば、ある程度以上日本株の株価が上昇して比率が高くなり過ぎると売却してリバランスし、反対に株価が下がって比率が低くなり過ぎると買い増ししてリバランスします。

また前述のように日本株比率を25%まで高めるという目標が達成されたので、これまでに比べれば日本株を買う金額は少なくなるでしょう。「日本版スチュワードシップ・コード」などの観点からある程度の銘柄の選別をするとは思いますが、基本的には幅広い銘柄を買うパッシブ運用です。健全で良好な経営が続けられていれば、安定株主になってもらえそうです。

まとめ

「日本トラスティ・サービス信託」や「日本マスタートラスト信託」を介したGPIFの日本株投資について紹介しました。ここでは詳しく述べませんでしたが、クジラの中には日銀による日本株買いもあります。日銀はETFを通じて日本株を買っていて、これに対する批判も大きいようです。日銀の運用方針や株の売却時期については不明な点が多く、大量に保有するほど売却時に株価への影響が大きいと予想され、警戒されています。

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