週に1回テニススクールでレッスンを受けている中級レベルの人は、練習時間を増やせばほぼ間違いなく上達します。しかし、いろいろな事情で簡単には練習時間を増やせないでしょう。そのため何年間も中級のままの人が少ないくないようです。どうしたら上達できるでしょうか?いろいろあるショットの中から、ボレーの上達法について紹介します。
▼その他のテニスのボレーの打ち方の疑問についてはこちら▼
テニスのボレーの打ち方!まとめ!苦手な人は必見!
テニススクールの中級からボレーは上達する?
実際にテニスコートで練習できる時間はテニススクールのレッスンの時だけとした場合、中級の人のボレーが上達できる方法があるのでしょうか?
中級レベルの人にとって、ボレーは案外難しいショットです。テニススクールで試合形式の練習をする時も、甘いボールになっても何とか返球すると、相手がボレーをミスしてくれることは少なくありません。スピードのあるボールに対してはボレーがアウトになることもありますし、ハイボレーをする時も丁寧に打たないとバックアウトしてしまうことがあります。短いボールが来ると、ローボレーにすべきかハーフボレーで処理すべきかの判断が遅れるとミスショットになることがありますし、ゆるいボールでも丁寧に打たないとミスショットになることも少なくありません。
中級レベルでは、ローボレー、ミドルボレー、ハイボレーをフォアとバックしっかり打てる人はあまりいないような気がします。それらがミスも少なくしっかり打てて、コースや長さ、アンダースピンも調節できるようであれば、通常は上級に昇格しているでしょう。つまり、これらを一つ一つ習得していけば、自然と上級レベルになれますし、それは可能です。
特にスクールのレッスンを通じて習得していくには、以下のポイントが重要です。
1.自分のボレーのどこに問題があるのかを知ること
テニススクールでは、ボレー&ストローク(ボレスト)の練習をすることが多いでしょう。一方がベースラインでストロークを打ち、他方がネットについてボレーをする練習です。ボレーヤーの立場から見れば、必ず相手は自分の方へストロークを打って来てくれるので、これでボレーミスを連発するようでは問題があります。そうは言っても、中級レベルでは比較的スピードのあるストロークを打つ人もいて、ボレーヤー側がミスすることが多いようです。どのような時に自分がボレーをミスすることが多いのかを認識しましょう。
2.正しいボレーの打ち方を知り、実践できるように練習する
具体的な方法については下記で紹介します。
テニススクールの中級のボレーの地雷アドバイス

ボレーについては以下のような地雷アドバイスが知られています。
1.ラケットを振るな!
フェデラーのボレーの動画やテニス雑誌の連続写真などを見れば容易に確認できますが、トッププロでも全くラケットを振らないでボレーしている人はいません。なぜこのアドバイスが多いかというと、ボレーの時に間違ったスイングでラケットを動かし過ぎてしまう人が多いために、矯正する目的でこのようにアドバイスするわけです。つまり、意図としては「今よりもラケットを振らない!」というものと考えられますが、「今より」の部分が落ちてしまうので、受け止め方としては誤解が生じやすいわけです。
2.横向きの姿勢で打て!
これも状況によっては正しいこともありますが、多くの場合は時間的な余裕が無く、しっかり横向きの姿勢をを作らずに打つことが多いです。例えばボレストの時のように、繰り返しストロークを打ち込まれたら、その度毎に横向きの姿勢は作れないでしょう。またダブルスの平行陣同士でボレー打ち合った時も、すぐに相手のボールが来るので、横向きになるよりもラケットの面を作ってボレーするので精一杯になることが多いでしょう。
3.ボールを最後までよく見ろ!
ボレーが苦手な人は、フレームショットが多いようです。そうすると「ボールを最後までよく見ろ!」というアドバイスは重要なように感じるかもしれません。しかし、ボレーでもストロークでも、本当にインパクトの瞬間まで目で追いきれるものではありません。近づいてくるボールの軌道から打点の位置を予測し、それに対してラケットを操作しているわけであって、必ずしもインパクトの瞬間を見ているわけではありません。これはトッププロの連続写真からも確認できますし、ボールのスピードや身体の近くでそれを目で追跡しようとした時の顔を動かすスピードなどから考えても、科学的に結論が出ています。
これらを理解した上で、次項で具体的なボレーの上達法について紹介します。
テニススクールの中級からのボレーの上達法
テニススクールの中級レベルの人にありがちな修正すべき点に対する上達法は以下のようなものです。
1.コンチネンタルグリップで握る
ストロークなどは人によっていろいろなグリップで握っている場合がありますが、ボレーについては上級を目指すならばコンチネンタルグリップにした方が良いでしょう。軟式テニス経験者や非力な人は、少し厚めにグリップを握る人もいるようですが、コンチネンタルグリップの方が握りを変えずにフォアもバックもすべて対応できますので、速いテンポのボレー戦にもっとも適したグリップです。さらにレベルアップして、強いボレーだけでなく、タッチを活かしたり、スライス回転や横回転をかけることにも適しています。
2.良い姿勢でボレーをする
ボレーをフレームショットしてしまったり、ミスショットしてしまうことが多い人によくあるのは、「姿勢が良くない」という問題です。実際にやってみると分かるのですが、ラケットの面後ろ側からボールをインパクトの瞬間までよく見ようとして首を傾けたりすると、フレームショットやミスショットが増えます。短いボールをローボレーしようとして、ボールを迎えに行って前のめりになったり、ハイボレーを打つためにのけぞったりするなど、体幹や顔が傾いたりするとミスしやすいです。ローボレーを打つ時も、あまり顔を下げて、目線の上下動が大きくなるとミスが増えます。できるだけ姿勢を良くして、ボールの軌道を予測しやすくしましょう。
3.正しいボレーのスイングを習得する
フォアとバック、身体の正面のハイボレー、ミドルボレー、ローボレーのそれぞれのボレーについて、正しいスイング、ラケット操作を習得しましょう。ボレーはラケットを動かさないのではなく、小さなスイングをするものと理解することが大切です。手首を固定し、ラケットと腕を一体にして、面を作りながらボールを打つことがポイントです。ボレーの正しいスイングを知るためには、テニス雑誌の連続写真と解説およびYouTubeなどの動画が参考になります。特にフェデラーのボレーが美しく、基本に忠実ですのでおすすめです。
4.ボールのタッチの感覚を磨く
ボレーはフラットで強打するだけでなく、アンダースピンをかけたり、ドロップボレーを打つなど、上級者は変幻自在のショットを繰り出します。中級でありがちなのは、相手のストロークの強打をローボレーで強打し、バックアウトしてしまうパターンです。バックアウトしない程度の長さのコントロール、多少甘くてもドロップショットは打てるように練習した方が良いでしょう。そのために重要なのはボールを打つ時のタッチの感覚を磨くことです。まずラケットのスイートスポットで捉えられるように、ボールをキャッチするイメージを持ちましょう。初級レベルでは、実際にトスしてもらったボールを素手でキャッチする練習もすると思います。次にラケットのフレームあたりを持って、つまり短く持って、ボールをボレーをする練習をします。その感覚を自分の脳と身体にインプットしながら、最後に本来のグリップでボレーを打ちます。そうするとラケット面で打っていても、手でキャッチしているイメージの延長上で打てるようになります。この感覚が身につけば、強弱を付けたり、アンダースピンをかけたりということも練習すればできるようになるでしょう。
ボレーのよくあるミス別の矯正方法について、詳しくこちらの記事で紹介しました。
まとめ
テニススクールのレッスンの時間は限られていますので、自分なりに課題を明確にして練習しましょう。それだけで漫然と練習することに比べれば上達のスピードは格段に上がります。
▼その他のテニスのボレーの打ち方の疑問についてはこちら▼
コメント