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量子ドットディスプレイのメーカーの最新動向

投稿日:2018年8月18日 更新日:

量子ドットディスプレイとは、量子ドットを用いた液晶ディスプレイのことです。量子ドットは、液晶ディスプレイで表示できる色域を拡大する(色数を増やす)ために使用されています。従来の液晶ディスプレイよりも、格段に色鮮やかな画像表示が可能です。量子ドットディスプレイの最新動向について紹介します。

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量子ドットディスプレイのメーカーの動向

量子ドットとは、直径数nm~20nmの大きさにした物質(主に半導体など)のことです。量子ドットディスプレイ用のものは、一般に青色の光を照射すると緑色の光と赤色の光をそれぞれ放出するものが使用されます(*紫外線を照射して青色の光を放出するタイプもあります)。したがって、これらを適当な濃度で混ぜ合わせれば、青色の光を照射するだけで、緑色の光と赤色の光、および照射している青色の光と混色され、白色の光が得られます。

このように短波長の青色光を緑色光や赤色光に変換することのできる材料は他にもありますが、量子ドットの最大の特徴は、放出される光のスペクトル幅が狭いことです。赤・緑・青の3原色のスペクトル幅が狭いほど、混色により得られる色域が広く(色数が多く)なります。

量子ドット液晶ディスプレイは、2013年7月5日にSONYが世界で初めて液晶テレビ「ブラビア X9200Aシリーズ/W900Aシリーズ」として発売しました。また2013年10月18日発売のAmazonのKindle Fire HDX 7にも搭載されました。その後、両社は量子ドットディスプレイの販売は止めてしまっています。

現在、もっとも力を入れているのがSamsungです。LGのOLEDに対抗して、「QLED」と名付けて量子ドット液晶ディスプレイを販売しています。中国国内では、HisenseとTCLが量子ドットディスプレイのテレビを販売しています。最近、米国のVIZIO社が新型量子ドットテレビ「P-Series Quantum 65」を発売するとの発表がありました。

量子ドットディスプレイの量子ドットメーカーは?

前述のSONYの液晶テレビに使用されたのは、米国のQD Vision社が開発したガラス管に封入した量子ドットでした。しかし、SONYがそれ以外の製品に量子ドットを使用せず、他社も採用しなかったため、QD Visionの経営は苦境となり、Samsungに買収されました。

QD Visionとともに、初期の頃から主要な量子ドットメーカーであったのが米国のNanosys社と英国のNanoco社です。Nanosysは、前述のAmazonのKindle Fire HDX 7に使用された量子ドットを販売していましたが、現在はVIZIO社が新型量子ドットテレビ「P-Series Quantum 65」に使用されています。またSamsungにカドミウム(Cd)フリーの量子ドットのライセンスをしています。NanocoはCdフリーの量子ドットを販売していますが、採用している主要メーカーについては不明です。

日本ではNSマテリアルズ株式会社と昭栄化学工業株式会社が量子ドットを製造しています。NSマテリアルズは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)発のベンチャー企業で、日本電気硝子株式会社の出資を受け、2016年末に量子ドットの量産工場をスタートしています。昭栄化学工業は、独自技術でCdフリーの量子ドットを低コストで量産する工場を立ち上げ、2018年中に量産を開始する見込みです。


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量子ドットディスプレイの部材メーカーは?

量子ドットディスプレイでは、量子ドットを練り込んだフィルムを用いる方法が主流です。そのためフィルムメーカーが量子ドットメーカーから量子ドットを購入し、それを練り込んでフィルムにします。

Samsungは系列のフィルムメーカーで製造しているようです。

AmazonのKindle Fire HDX 7では、量子ドット入り米国3M社がフィルムを製造していました。しかし、3Mはすでにこの事業から撤退しているようです。

VIZIOのテレビに搭載されているフィルムは、日立化成株式会社が製造しています。

このようにディスプレイメーカー、フィルムメーカー、量子ドットメーカーがしっかり手を組むことで主要なサプライチェーンが構成されます。しかし、量子ドットはまだまだ発展途上ですので、現在のサプライチェーンが盤石とは言えないでしょう。今後も熾烈な競争が続くと予想されます。

まとめ

注目されている量子ドットディスプレイの動向について紹介しました。量子ドットディスプレイの原理・特徴・課題などについては、こちらの記事「量子ドット液晶ディスプレイとは?原理・特徴・課題について解説!」をご覧ください。

量子ドットディスプレイ関連については、こちらの記事「量子ドットディスプレイ・QLEDのまとめ」をご覧ください。

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