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バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックとは?

投稿日:2018年11月13日 更新日:

プラスチックは安く、軽く、丈夫ですので私達の生活の中のいろいろなところで利用されています。手ぶらで買い物に行っても、レジでプラスチックの袋に入れてもらえますし、ファーストフード店で飲み物を買えばプラスチックのストローをもらえます。自販機で飲み物を買えばPETボトルに入っていて、簡単に持ち運べます。そんな便利なプラスチックが、マイクロプラスチックとして海洋汚染の原因となると指摘されていますし、またそのほとんどが石油から作られていますので、石油資源が枯渇したら使えなくなるのではないかと懸念されています。そのため生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックが注目されています。これらはどのようなものなのでしょうか?以下に紹介します。

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バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックとは?

バイオマスプラスチックとは、バイオマスを原料として製造されるプラスチックのことです。バイオマスとは、生物資源の量を表す概念ですが、一般的には「再生可能な生物由来の有機物の資源」を指します。生物由来と言っても地層中に含まれるような化石資源は除きます。実用化されているものは、サトウキビやトウモロコシなどの植物から作られているものが多いです。比較される言葉は、石油合成プラスチックということになります。これは言葉の通り、石油資源から合成されるプラスチックのことです。

生分解性プラスチックは、微生物と酵素の働きによって最終的に水と二酸化炭素にまで分解されるプラスチックのことです。この環境中で分解されて無くなるという機能に特徴があります。比較される言葉は、非生分解性プラスチックです。環境中で微生物と酵素の働きによって最終的に水と二酸化炭素にまで分解されないプラスチックのことです。

バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックは、上記のように意味が異なりますので、バイオマスプラスチックと石油合成プラスチック、生分解性プラスチックと非生分解性プラスチックとの分類から、2×2通りの組み合わせがあります。つまり、バイオマスプラスチックであり生分解性プラスチックでもあるもの、バイオプラスチックであり非生分解性プラスチックであるもの、石油合成プラスチックであり生分解性プラスチックであるもの、石油合成プラスチックであり非生分解性プラスチックであるものです。

バイオマスプラスチックのメリットは?

バイオマスプラスチックのメリットは何でしょうか?生物由来の資源を使っていますので、カーボンニュートラルという点で注目されています。植物が二酸化炭素を吸収して固定したものをプラスチックにしていますので、そのプラスチックが焼却されたりしても大気中の二酸化炭素を増やさないという考えです。大気中の二酸化炭素を吸収して固定し、植物が成長するというプロセスが繰り返され、循環するということが前提です。

前述のように石油資源の枯渇への対策ということも注目されているのですが、地球温暖化抑制のための温室効果ガス削減が重要視されてからは、カーボンニュートラルということの方が注目されているようです。車などのプラスチック製品を使用し、最終製品を輸出するようなグローバル企業は、温室効果ガス削減という姿勢を示すことを要求されることが多いので、すでに多くの植物由来のプラスチックを使用しています。

原油価格が上がると石油資源枯渇(*資源としてはあっても、価格が上がりすぎて利用しにくくなるという意味も含めています)についての議論が再燃することもあります。バイオマスプラスチックはコストが高いので、通常は商品として競争力が弱いのですが、原油価格が上昇すると、通常の石油合成プラスチックのコストも上昇するので、バイオマスプラスチックの競争力が上がります。


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生分解性プラスチックのメリットは?

前述のように生分解性プラスチックは、微生物と酵素の働きによって最終的に水と二酸化炭素にまで分解されます。これが最大の特徴です。これまでもゴミとして投棄されたプラスチックの環境汚染は問題視され、リサイクルなどの活動が行われていました。しかし、現実は厳しく、環境中に放出されるプラスチックの量は増える一方です。ビニール袋やPETボトルなどは、ゴミ拾いなどで回収することもできるのですが、最近その深刻さが知られてきたのがマイクロプラスチックです。

プラスチックは紫外線などによって細かく、バラバラになることが多いのですが、生分解性プラスチックでなければ、小さくなっただけでいつまでもプラスチックの微小粒子として環境中に存在します。それが生物の体内に取り込まれ、回り回って人間の体内にも侵入してきます。目では見えないレベルの大きさですので、恐ろしいですね。洗濯物の排水中にも合成繊維の小さな破片が混入することを考えると、完全にマイクロプラスチックの海洋への放出を防ぐことはかなり困難です。

この問題を解決するには、プラスチックを使用しないか、生分解性プラスチックを使用するかしかないように思われます。現在、化学メーカーも生分解性プラスチックを製品化していますが、まだまだ価格が高いことが問題です。生分解性プラスチックの採用が増え、生産量が増えれば、価格が下がり、普及していくかもしれません。

まとめ

バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックについて紹介しました。プラスチックは日々の生活に欠かせないものです。有効に利用しながら、環境への負荷を下げていきたいですね。

生分解性プラスチックについては、こちらの記事「生分解性プラスチックのまとめ」もご覧ください。

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