4K・8K・ディスプレイ

ソニーは液晶テレビで最高画質を追求!Z9Fシリーズ!

投稿日:2019年1月30日 更新日:

ソニーは自社のテレビのラインアップで液晶と有機ELの両方を展開しています。最近は世界の高級有機ELテレビ市場でシェアトップを獲得したことも報じられました。それでも液晶テレビの高級機種を開発・販売する必要があるのでしょうか?Z9Fシリーズについて紹介します。

スポンサードリンク

ソニーは液晶テレビで最高画質を追求

有機ELの高画質なテレビが販売されるようになり、特にその「締まった黒」を表示できる特性から、高画質なテレビと言えば有機ELテレビを思い浮かべる人が多くなりました。確かに有機ELテレビの画質は素晴らしいのですが、色域の広さ(表示できる色数の多さ)などのように液晶テレビの方が優れている特性もあります。さらに液晶テレビの弱点と言われてきた特性についても、改善する研究開発が進められており、製品レベルでもそれらが投入されてきています。

ソニーは、有機ELテレビで高い評価を得ていますが、しばらくの間、同社の最高画質のテレビとして液晶テレビを位置づけていました。現在は、マーケティング戦略的な配慮のためか、その点を曖昧にしているように見えますが、液晶テレビの画質を追求していることは間違いないでしょう。

ソニーの4K液晶フラッグシップモデルである「Z9Fシリーズ」について見てみましょう。

ソニーの液晶テレビのフラッグシップモデルはカラーシフトが小さい

ソニーの4K液晶テレビのフラッグシップモデルは「Z9Fシリーズ」で、最高峰モデルであるMASTER Seriesの一つです。これ以外のMASTER Seriesのモデルは、有機ELテレビの「A9Fシリーズ」です。液晶テレビの画質における弱点の一つとして、正面から見た時と斜めから見た時の色に差がある(カラーシフト)という特性があります。スマホなどに使われているIPS液晶は、このカラーシフトが小さく、視野角の広い優れた特性ですが、コントラストが低いという弱点があります。それに比べてVA液晶は高いコントラストが得られますが、カラーシフトが大きいという点が弱点です。「Z9Fシリーズ」は、VA液晶を搭載し、高いコントラストを保持しながらも、カラーシフトを小さくすることに成功し、斜めから見ても正面とほとんど色が変化しない液晶ディスプレイを実現しました。

この広視野角を実現した技術が「X-Wide Angle(エックス ワイド アングル)」と呼ばれているものです。残念ながらこの技術の詳細については公開されていません。関連の技術については、A.Tagaya, et al. SID Symp. Dig. Tech. Pap., Vol.43, 737(2012)などにより過去にディスプレイの国際会議などで提案されているものがあります。この技術が採用されているのかは不明ですが、原理的にはバックライトからの光をできるだけまっすぐ液晶パネル中を通過させた後、パネルの最表面で光を散乱させれば実現可能です。


スポンサードリンク

ソニーの液晶テレビのフラッグシップモデルは高コントラスト

ソニーの「Z9Fシリーズ」は、前述のようにVA液晶パネルを採用することで高いコントラストを得ています。しかし、VA液晶パネルと言えど、黒表示の時にバックライトからの光を完全に遮ることはできず、パネルを通過してバックライトからの光が漏れてきます。この光漏れを、「直下型LED部分駆動」によって解決しています。画面の黒表示の部分に相当するバックライトの発光部分を消灯できれば、そもそもバックライトからひかりが出ていませんので、光の漏れを防ぐことができます。問題は画面を何個に区分けし、部分的にLEDを駆動させることができるかで、もちろん分割数が多いほど高コントラストが実現できます。「直下型LED部分駆動」の分割数は公表されていませんが、一般的な液晶テレビよりは多いと考えて良いでしょう。

まとめ

ソニーの液晶テレビのフラッグシップモデル「Z9Fシリーズ」について紹介しました。液晶テレビの画質関する弱点はかなり改善され、完璧なディスプレイに近づきつつあります。

最新の広色域量子ドットモニターについては、こちらの記事「量子ドットディスプレイのモニターが登場!広色域は魅力?」で紹介しました。

スポンサードリンク


-4K・8K・ディスプレイ
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

4Kチューナー内蔵4Kテレビが東芝から発売!

スポンサードリンク BS・110度CSによる4K・8K実用放送が2018年12月に開始される予定です。4Kテレビが売れていますが、現在販売されている4Kテレビのほとんどでは、そのままではBS・11 …

量子ドットのカドミウムの課題は解決できるのか?

スポンサードリンク 液晶ディスプレイの色域拡大(表示可能な色数増大)のために、量子ドットが使用され始めています。日本で量子ドットを搭載した液晶モニターが販売されています。量子ドットは、カドミウムの …

QLEDとは?Samsungのテレビと本来の意味について解説!

スポンサードリンク ディスプレイの分野は研究開発競争が激しく、次々に新しい技術が登場してきますので、用語を理解するのも大変ですね。さらに諸事情により、分野内でも用語の使い方が統一されていない場合は …

量子ドットディスプレイのモニターが登場!広色域は魅力?

スポンサードリンク 有機ELのスマホや大型テレビが売れ始めているため、「最先端のディスプレイは有機EL!」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。実は液晶ディスプレイの研究開発もま …

有機EL vs 量子ドット液晶、そしてマイクロLEDディスプレイ

スポンサードリンク 2000年代前半からブラウン管から液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)に移り始めてから、何と言ってもディスプレイの花形は大型テレビです。最近は60インチ以 …

最近のコメント