まとめ

有機EL・液晶・マイクロLEDなどのディスプレイの動向まとめ!

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シャープが2001年に液晶テレビ「アクオス」を世の中に送り出し、ブラウン管テレビの置き換えがものすごいスピードで進みました。そして液晶はテレビだけでなく、スマホやパソコン、車載のモニターやインパネなどその用途を広げ、社会に大きな変化をもたらしました。しかし、その先駆けとなった日本企業は短期的な隆盛の後に経営は苦境に陥りました。興亡の激しいディスプレイ業界の動向について紹介します。

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最先端のディスプレイ産業の動向は?

液晶や有機ELディスプレイ産業の立ち上がり時期の動向を振り返ってみても、日本メーカーは多くの技術革新を行い、最先端の技術をリードしてきました。2000年代前半頃までは、いくつかの日本企業は事業面でもかなり健闘していましたが、大規模な投資競争についていけずに脱落する企業が多くなりました。猛烈な韓国勢のキャッチアップもあり、事業面での中心は韓国勢に移りました。そんな韓国勢も、中国勢の猛追を受け、最先端の領域を切り拓かないと生き残れないという状況です。

したがって、事業(あるいは製品)という観点からは、韓国勢の動向を見ることにより、今後のディスプレイの動向をある程度予想することができるでしょう。

ブラウン管テレビ後のテレビは、液晶テレビが普及し、現在でも台数ベースでみれば圧倒的に液晶テレビが主流です。液晶ディスプレイはフラットパネルディスプレイですので、テレビだけでなくスマホやパソコンなどいろいろなところで使われています。メーカーの生産体制からみても、当面は液晶ディスプレイが主流であることは間違いないでしょう。

問題であるのは、中国勢の液晶パネル・ディスプレイの大増産によって、価格下落が激しく、業界のほとんどのメーカーが利益を出せない状況となりました。そのため韓国勢は、これまでの液晶とは違う、より進んだディスプレイを売り出すことに注力しました。

韓国LGは有機ELテレビに集中的に投資しました。大型テレビ用の有機ELパネルをほぼ独占的に製造し、ソニーやパナソニックなどの他のテレビメーカーにも供給しています。同社の液晶事業は赤字で、今後もますます有機ELに投資していくことを表明しています。

韓国サムスンも、当初は大型テレビを有機ELに注力しようとしましたが、同社の蒸着RGB塗り分け方式では歩留まりが上がらす、断念しました。そしてライバルのLGに対抗するためにQLEDテレビに注力しました。これは量子ドット(QD)シートをバックライトに組み込んだ液晶テレビです。

そしてより中長期には、両者ともマイクロLEDディスプレイの研究開発を進めています。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:有機EL vs 量子ドット液晶、そしてマイクロLEDディスプレイ

有機ELテレビと液晶テレビの価格が下がっている

中国勢が中国政府の巨額な資金援助を受け、最先端の巨大液晶パネル工場を次々に立ち上げ、複数の中国のテレビメーカーがそれを使って低価格の液晶テレビを製造し、巨大な中国市場で販売し、さらに輸出をしています。この影響により、液晶テレビの価格が急速に下落しています。

このような状況が訪れることは、業界では以前から予想されていましたが、価格下落のスピードは想定を超えていたのではないでしょうか?ほとんどの液晶テレビメーカーがこの状況に対応できず、利益が出せなくなっています。パナソニックも、自社で開発・生産するのは上位機種に絞ることを表明しました。

テレビを購入する一般消費者にとっては、価格が下がるのは嬉しいことですが、限度を超えるといろいろとデメリットも出てきそうです。ディスプレイ業界としては、中国勢がまだ出遅れている有機ELに注力していこうという動きがあります。いずれにしても性能面・製造効率面で優れたものを取り入れていかないとすぐに中国勢にキャッチアップされるリスクが高いです。

有機ELの最先端の技術といえば、日本のOLEDが進める印刷方式の有機ELディスプレイです。OLEDは中型に注力し、テレビなどの大型は希望するメーカーにライセンスしていく戦略です。もしかしたら、日本メーカーが有機ELディスプレイにおいて主導権を握れるチャンスがあるのかもしれません。

関連記事:有機ELテレビと液晶テレビの価格が下がっている!将来はどうなる?


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スマホは有機ELになり液晶は消える?

AppleのiPhoneの上位機種に有機ELディスプレイを採用したことにより、一斉に競合するスマホメーカーが上位機種に有機ELディスプレイを採用するようになりました。サムスンのギャラクシーにはそれ以前から有機ELディスプレイを採用されていて、サムスンがスマホ用の有機ELディスプレイを世界に先駆けて開発しました。そのため性能面でも世界トップで、iPhoneにもサムスン製の有機ELパネルが採用されています。

有機ELディスプレイのコストは、液晶ディスプレイのコストよりもかなり高く、現時点では上位機種にしか搭載されていないようです。今後量産により製造コストが下がれば、さらに広く採用されていくと予想されます。

中小型の液晶ディスプレイに注力してきたジャパンディスプレイ(JDI)が、液晶ディスプレイの価格下落と販売数量減により経営危機に陥っています。液晶に注力してきたシャープもスマホ用有機ELディスプレイを開発し、自社のスマホに搭載しました。液晶ディスプレイは低価格でコスパが良いのですが、事業としては利益が出しにくい状況になってしまったわけです。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:スマホは有機ELになり液晶は消える?シャープも有機ELを搭載!

8Kテレビの動向は?

最先端のテレビと言えば8Kテレビです。テレビメーカー各社が8Kテレビに対してどのような取り組みをしようとしているのかを見れば、ある程度今度のテレビ事業の技術動向が予想できそうです。日本で4K/8K放送が2018年12月から開始されましたが、現時点では4K放送を自宅で視聴している世帯もかなり少ないようです。さらに8K放送を8Kテレビを自宅で視聴している世帯となるとほとんどいないレベルと言って良いでしょう。そのためテレビ事業の黒字化に苦しんでいる企業は、本格的に8Kテレビに取り組んでいないところもあります。

シャープはもっとも8Kテレビに注力している企業で、8K液晶テレビを日本で最初に発売しました。その後、LGも8K有機ELテレビを発売しましたが、価格が300万円程度ですので、これを一般家庭で購入できる人はほとんどいないと考えられますので、実質的にはシャープだけが8Kテレビを販売しているという状況に近いです。シャープのこれまでの必死の努力で、かなり販売価格が下がっており、「4K有機ELテレビと8K液晶テレビのどっちを買う?」という状況にまでなっています。

ソニーは、日本では販売していないのですが、米国市場では8Kテレビを販売しています。米国では大型テレビ市場がそれなりにあるのに対し、日本ではほとんど無いと判断したようです。パナソニックは、8Kテレビには当面は参入しないと表明しています。

前述のLGは8K有機ELテレビをすでに販売していますし、サムスンは8K液晶テレビを販売しています。詳しくは以下の記事で紹介しています。

関連記事:8Kテレビのシャープ、ソニー、LG、サムスンの動向は?

まとめ

激しく変化するディスプレイの業界動向について紹介しました。中国勢の猛攻により、今後大きく変化していくようです。

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