多くの人々がスマホやパソコンを使ってSNSやメール、インターネットを介してコミュニケーションをしています。最近は社会的な要請もあり、オンラインミーティングなどをやる機会も増えていますので、ますますスマホやパソコンなどのデジタル機器を使う時間が増えています。
一昔前には「テクノストレス」という言葉も使われていました(古い?)が、デジタル機器を使うことで精神的・肉体的に負担を感じることが多くなります。
また電子メールの普及により、送信されてくる電子メールを読んで対応・返信しなければならないストレスも増えています。それがSNSの普及により、さらに大きくなっています。
このようなデジタル機器を使うことによるストレスを取り除き、心身の健康を取り戻すために、「デジタルデトックス」が注目されています。以下に紹介します!
デジタルデトックスとは?
スマホやパソコンを日常的に使うことによるストレスを取り除くには、これらのデジタル機器をある程度の期間使用しないようにすることが効果があると考えられます。ストレスの原因がデジタル機器を使うことにありますので、そもそも使用しなければストレスが取り除けるだろうということは比較的理解しやすいです。
このような考え方である程度の期間デジタル機器を使用しないようにすることを「デジタルデトックス」と呼んでいます。
デジタル機器を使わないようにすると言っても、例えば1〜数日の間、全くデジタル機器を使わないようにするというところまでやらないといけないというものでもなく、例えば1日の使用時間を1時間以内にする、あるいは就寝前の2時間は使用しないようにするということでもOKです。
スマホもパソコンも、ある程度以上使用している人にとっては、全く使用しないようにするということはかなり大変です。特にSNSなどは「既読スルー」しただけでは人間関係に支障をきたすことがありますし、メールも返信しないと問題になることがあるためです。
また日常的にインターネットを利用して情報収集していると、インターネットを使わないとかえってストレスがたまるでしょう。
このようにデジタル機器の場合、ある種の依存症になる傾向があります。それが深刻にならないようにするためにも、意識してデジタル機器を使わないようにする時間が重要です。それがデジタルデトックスの目的でもあります。
デジタルデトックスのメリットは?

【デジタル機器を使うことによるストレス・弊害】
1.SNS・メールを受信することで集中力が乱され、それらに返信しないといけないというストレスを感じること。
2.インターネット上の膨大な情報を一方的に受け取ることで、心身の負担を感じること。
3.情報に対して受身の姿勢になることで、情報に頼らず、自ら考え、能動的・積極的に行動することができなくなること。
4.目が疲れる、肩こり・腰痛・頭痛などの不調を感じること。
5.デジタル機器を使用しないと不安・ストレスを感じるようになること。
6.寝付きが悪くなり、熟睡できなくなること。
やり方にもよりますが、これらの「デジタル機器を使うことによるストレス・弊害」は、デジタルデトックスを実践することによって改善・予防することができる可能性が高いです(*多少慎重な表現をしているのは、ある程度は個人差があることと、デジタルデトックスの方法にもよるためです)。
またその他の方法も組み合わせるとより効果が上がることもあります。
例えば、長時間スマホやパソコンを使用すると、目も疲れますし、肩こり・腰痛・頭痛がひどくなることがよくあります。これらはスマホまたはパソコンを使用する時間を制限すること、適切に休憩を取ることによって改善することが多いです。これもデジタルデトックスになります。
また椅子と机を良いものにすること、ストレッチやヨガで身体のメンテナンスをすることによっても改善するでしょう。特にストレッチやヨガなどの、デジタル機器を使用する以外の行為を行う時間は、実質的にデジタル機器から離れているので、デジタルデトックスになっていることも見逃せません。
このようにデジタル機器を使用しない時間を設け、他のことをすること自体がデジタルデトックスになり、実践してみることで前述のストレス・弊害が軽減されることが実感できるでしょう。
もし、就寝時に寝付きが悪かったり、熟睡できないことが多いようであれば、まずは就寝前の1〜2時間はデジタル機器を使用しない「デジタルデトックス」を実践してみることをおすすめします。液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのブルーライトの問題も注目される様になっていますので、おそらく使用しないようにすれば寝付きも良くなり、熟睡できるようになる可能性が高いです。
日常的にSNSやメールへの対応にかなりのエネルギーを取られている方は、例えば「午前中はSNSもメールも見ない」、午後1〜2時、夕方の4〜5時の時間帯だけSNSとメールを見るなどと時間で限定してデジタルデトックスすると、集中力を乱されず、仕事&勉強の効率も上がることが多いです。是非お試し下さい!
デジタルデトックスのデメリットは?
現在の状況とデジタルデトックスのやり方にもよりますが、もし前述の「デジタル機器を使うことによるストレス・弊害」があるようであれば、基本的にはデメリットよりはメリットの方が大きいはずです。
参考までにあえて考えられるデメリットを以下に記します。
【デジタルデトックスのデメリット】
1.SNS・メールを受信したことに気がつくことが遅くなり、返信が遅くなること。
2.インターネット上の速報・ニュースなどに気がつくのが遅くなること。
通常の交流関係・人間関係であれば、SNSやメールを受信してから24時間以内で気が付いてレスポンスできれば十分なはずです。それ以上の緊急性の高い連絡であれば、電話などを使用すべきですので。
インターネットの上の速報・ニュースについても、休憩時間などにチェックするなど、1日の中で1〜数回程度短時間チェックすればほとんどの場合は問題なく、常時チェックし続けている必要はありません。したがって、インターネットを使用しない時間を設けてもほとんどデメリットにはならないでしょう。
デジタルデトックスの方法は?

すでに上記で一部紹介していますが、改めて以下にいくつか整理します。
1.SNS・メールを見る・返信する時間を決めて、それ以外の時間には使用しない。
常時・不定期にいろいろな人からSNSやメールが届き、すぐにそれに対応していたら、精神的に落ち着きませんし、重要なことに集中することができなくなります。
何かに集中している状態で、不意にSNS・メールが届いて中断させられ、再び同じ集中した状態にするには、数十分程度の時間と労力が必要です。それほどSNS・メールにすぐに対応しようとすることは、代償が大きいわけです。
またSNS・メールにすぐに対応しなくても、通知を知らせる音やバイブレーションを設定していると、それらに気がつくだけでストレスになります。
SNS・メールを使わない時間は、インターネットに接続しないようにする、あるいは通知を設定しないようにするとよい良いでしょう。
2.インターネットのホームページを閲覧する(ネットサーフィンする)時間を制限する
インターネット上には、膨大な量のホームページ・情報がありますので、興味のあること・欲しい情報を探し続けるとエンドレスになる可能性があります。
さらに日常的にネットサーフィンし続けると、依存症になる恐れもあります。したがって、同様に使用する時間を決めて行うと良いでしょう。
3.自分の考え・感じたことなどをノートに書いてみる
多くの情報に接し、それを受け身な姿勢で見聞きし過ぎると、頭の中が一杯になり、混乱しやすくなります。頭の中が整理されていない状態では、イライラしやすいですし、ストレスになります。
定期的に自分の考え・感じたことをノートに書いてみると良いでしょう。このように情報に対して受け身になるのではなく、能動的に考え、感じる時間を設けるようにしましょう。
4.定期的に休憩時間を設け、デジタル機器から離れる
これは必ずしもデジタル機器の使用に限らないのですが、基本的には1時間に1回程度休憩時間を設けることがよく、その方が休み無く作業を続けるよりも効率が良くなることが知られています。
特に連続で使用する時間が長くなると、眼精疲労、頭痛などの様々な不調の原因になります。
5.就寝前の1時間程度はデジタル機器の使用を控える
デジタル機器のディスプレイはブルーライトを発するものが多く、さらにポジティブなものであろうとネガティブなものであろうと、刺激的な内容であると神経を興奮させ、寝付きが悪くなる原因になります。
デジタルデトックスの効果は?実際にやってみた!
デジタルデトックスの効果については、デジタルデトックスをする前の状況とデジタルデトックスの方法にもよりますし、個人差も大きいので、一概には言えません。
そのため、私自身の体験を少々紹介します。
まずSNSは通勤時間とお昼休み以外は見ないようにしました。電子メールは、始業時間からの1時間以内に目を通し、返信も済ませることとしました。夕方に念のために緊急性の高いメールが入っていないかどうかのチェックはしますが、それ以外の時間はメーラーを起動せず、終了させておきました。
これにより、SNSと電子メールで集中力を乱されることも減り、大きなストレス軽減と効率アップに繋がりました。
定期的にデジタル機器から離れて、計画・進捗状況の確認をして、じっくり物事を考えてノートに書いて整理するようにしました。これによりデジタル機器から常に大量の情報を受け入れてオーバーフローしそうなメンタルを、落ち着かせて、次にやるべきことを明確にすることができています。
このようにある程度日常的にデジタル機器を使っている状況でなければデジタルデトックスの必要性はありませんし、過剰にデジタル機器を使っていた状況から、デジタル機器から離れる時間を作り、その間に自分のペースを取り戻すためにじっくり考える、身体を動かす、五感に刺激を与えるなど行為を組み合わせることで効果が高まるようです。
Kindle Paperwhiteはデジタルデトックスになる?
実際に使ってみて良かったのはKindle Paperwhiteです。これもデジタル機器なので、本来の意味からするとこれを使うとデジタルデトックスにはならないのですが、E inkの電子ペーパーディスプレイを搭載したKindle Paperwhiteは別の印象を受けました。
普段はiPadでKindle本(電子書籍)を読んでいるのですが、液晶ディスプレイと電子ペーパーディスプレイの違いがあります。液晶ディスプレイでは、バックライトの光を見ていることになりますが、基本的には電子ペーパーは発光せず、紙の書籍のように外光の反射で本を読みますのでこの違いが大きいです。
暗いところではフロントライトの光を利用できますが、それにしても電子ペーパーで反射した光を見るので電気スタンドの光で紙の書籍を読むような感覚です。
さらにKindle Paperwhiteでは電子書籍を読む以外の機能はほとんど無く、特にインターネットのホームページを見るためのブラウザーが搭載されていないので、ネットサーフィンしたくなる誘惑がなくなります。その分、読書に集中できるのでメンタルには良いようです。
デジタルデトックスをヨガで実践!
デジタルデトックスをヨガで実践してみました。特に難しいことは何もありません。ヨガスタジオに行って、ヨガをするだけです。
ヨガスタジオもいろいろあり、中にはデジタルデトックスに効果があることを宣伝しているところもあります。しかし、特にそのようなことにこだわらず、普通にヨガを楽しめば十分です。

これは体験したことがある方ならばすぐに分かることですが、まだ体験したことが無い方はまずをお試しすることをおすすめします!
デジタルデトックスをアプリで実践!
デジタルデトックスに役立つアプリもあります。例えば「Forest」が人気があります!

要するにスマホを使わない時間が長くなるほど木が育っていくアプリで、できるだけスマホを触らないように促すアプリです。
ゲーム感覚で楽しみながらデジタルデトックスできますのでおすすめです。
まとめ
デジタルデトックスについて紹介しました。極端な断食のように、完全に長期間デジタル機器の使用を止めるということではなく、適度にデジタル機器を使用する時間を制限し、自分に本来備わっている心身の力を取り戻すような意識で活用することをおすすめします!
コメント