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有機ELテレビの映り込み!防止する対策が必要?映り込みの少ない機種は?低映り込み有機ELパネル!

有機EL映り込み有機EL

しっかりとした「黒」が表示でき、コントラストが高く、メリハリのある映像を楽しめる有機ELテレビ。実売価格も下がってきていて販売台数も伸びています。

しかし、気になるのは画面の映り込みです。周囲の照明などの明るいものが画面に反射して見える現象です。見続けると目も疲れそうで心配になります。

有機ELテレビの映り込みについて解説します。

*2023年モデルの有機ELテレビが発売されてから時間が経過しているので、手頃な価格まで下がってきています。

2023年モデルでオススメの有機ELテレビは、ソニーのブラビアのA80LシリーズとレグザのX9400Sシリーズです!


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有機ELテレビの映り込みとは?

家電量販店のテレビ売り場に行くと、有機ELテレビと液晶テレビが多数並べられています。ほとんどのテレビメーカーで、有機ELテレビがハイエンドの機種になっていますので、一番上の目立つ場所に陳列されていることが多いです。


これらの有機ELテレビと液晶テレビを見比べてみると、有機ELテレビの方が映り込みが目立つ気がしませんか?

映り込みとは、照明などのテレビの外部にある光源からの光が画面に当たり、鏡のように反射してテレビを見ている人(視聴者)の目に入ってくる現象です。

この映り込みが目立つということは、少なくとも3つのことが関係しています。テレビの画面の反射率と、外部光源と視聴者およびテレビの位置関係、画面の映像です。

液晶テレビよりも有機ELテレビの方が映り込みが目立つような気がする原因は、主に画面の映像が暗いこと、売り場によっては外部光源との距離が近く、視聴者側に反射光が届きやすい配置となっていることにあると考えられます。

さらに詳しく以下に解説します。

有機ELテレビの反射率と反射防止

有機ELテレビおよび液晶テレビの画面の最表面は、通常はプラスチックのフィルムが使用されています。非常に平滑な表面になっていて、そのままでは鏡のように反射しやすいため、通常は何らかの反射防止処理(コーティング)が施されています。

テレビに用いられる反射防止は、大別するとAR(アンチリフレクション)コーティングとAG(アンチグレア)コーティングがあります。

ARコーティングは、多層膜の干渉を利用する方法で、層の境界部分からの反射光がお互いに打ち消し合うように緻密に設計することで、反射防止します。技術的にはほぼ成熟していて、製品として許容できるコストのとの関係で、各社のARコーティングの差はほとんどありません。

何も反射防止処理をしていないプラスチックフィルムの最表面では、正面から外光が入射した時に約4%の光が反射します(反射率4%)。これがハイエンドレベルのARコーティングをすると、約0.2%まで反射率を低減することができます。これがもっと安いARコーティングの場合は、反射率が例えば約1.5%となったりします。


液晶テレビの場合、ハイエンドの機種から低価格の小型テレビまで価格帯が幅広いので、これらを比較してみれば低価格の機種ほど映り込みが目立つことがすぐにわかります。

有機ELテレビの場合、各社のラインアップのハイエンド機種であることがほとんどですので、基本的にはARコーティングもハイエンドレベルを採用していることが多く、通常はメーカーごとの差はあまりなく、液晶テレビよりも同等以上のものがほとんどです。

AGコーティングは、微粒子などをコーティング層に混ぜて、外光が入射してきた時に乱反射させて映り込みを低減するもので、ノングレア、防眩処理などとも呼ばれます。これはWindowsのノートパソコンによく用いられていて、画面に眼を近づけてよく見ると少しざらついた感じがするのがわかるでしょう。

映り込みは鏡面のように反射することで、画面にその像が見えます。AGコーティングをすればこの映り込んでいる像がぼやけます。また反射の場合は、「入射角=反射角」の関係(反射の法則)があり、映り込みがもっとも強く見える方向が決まっています。

AGコーティングでは、入射してきた光が画面で四方八方に散ることになるので、映り込みが目立ちやすい方向へ反射していく光の強度が下がり、目立たなくなります。

しかし、AGコーティングの効果を高めようとすると、画像のにじみ・ぼやけが強くなり、画質が低下してしまうため、テレビではあまり強いAGコーティングは用いられていませんでした。

最近は、ARコーティングに少しAGコーティングを組み合わせたようなものが使われているようです。

2022年モデルのREGZAの有機ELテレビのフラッグシップモデルX9900Lシリーズは、「レグザ有機EL史上最高の高画質」です。


有機ELテレビの画面が暗い

液晶テレビに比べて有機ELテレビは「真っ黒」を表示できる点が優れています。これはメリハリのある映像を表示するという点で極めて重要なメリットです。

したがって、家電量販店のテレビ売り場などでは、この有機ELの最大の特徴をアピールするために映画などの暗いシーンが多い映像や、メーカーが用意したデモ映像などを映していることが多いです。つまり、画面のかなりの面積が真っ黒になっているような映像が多くなっています。

画面が真っ黒の部分は発光していませんので、外光の映り込みがもっとも目立ちやすい状態です。それは電源の入っていないテレビ画面での映り込みを観察してみればよくわかります。

反射防止技術のレベルから考えても、液晶テレビよりも有機ELテレビの方が映り込みが強いということはないのですが、売り場では液晶テレビの方が明るめの映像を映していることが多いので、映り込みが目立ちにくくなっていることがほとんどです。

また有機ELテレビで映しているような真っ黒の面積が多い映像を液晶テレビに映した場合、もっとも暗い部分が液晶テレビでは完全に暗くならず、わずかにグレーになってしまう(明るくなってしまう)ことがあるため、同様に目立ちにくくなります。

外部光源との位置関係

有機ELテレビは、売り場の最上段に置かれていることが多いです。それは天井の照明に近くなることが多く、低い位置にあるテレビよりも強い光が当たりやすいです。

また下方からテレビを見上げる視聴者とテレビおよび照明の位置関係が、画面(反射面)に対して「入射角=反射角」の関係に近くなり、映り込みが目立ちやすくなります。

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有機ELテレビの映り込み対策

前述したような有機ELテレビの映り込み現象を理解すれば、以下のような映り込み対策が有効です。

まず有機ELテレビ本体は、できるだけ最新の機種を選んだ方が良いでしょう。日本で本格的に有機ELテレビが販売されるようになってからまだ10年も経っていませんので、まだまだ新型の機種が発売されるたびに改良が進められているためです。映り込み防止についても同様です。

しかし、画面の反射防止技術そのものはほぼ成熟しており、全く新しい技術が登場しない限りは技術的に大きな進歩は望みにくいです。そのため、どちらかというと「外部光源との位置関係」から映り込み対策をする方が効果が大きいです。

自宅で有機ELテレビを設置する時に、まず直射日光などの強い光がテレビ画面に当たらないような場所に設置しましょう。

次に室内照明との位置関係です。通常は天井に照明があると思いますので、照明・画面・視聴者の眼の位置関係が「入射角=反射角」の関係から大きくハズレるように配置しましょう。

ほとんどの場合、テレビ画面の高さを視聴者の目線と同じか少し低めに設置すれば大丈夫なはずです。

このような配慮をして有機ELテレビを設置すれば、ほとんど映り込みのことを気にしなくても良いレベルになるでしょう。通常は、地デジのテレビ番組など、それほど真っ暗なシーンが少ない映像を視聴することが多いためです。

真っ暗なシーンの多い映画を真剣に鑑賞したい時などは、照明を暗くする・消すなどすれば、そもそも映り込む外光が弱くなる・無くなるので完璧です。


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有機ELで映り込みが少ない機種は?

低映り込み有機ELパネル搭載機種

各社の有機ELテレビを見ると、シャープのDQ2ラインシリーズのように、「低映り込み有機ELパネル」とアピールしている機種もあります。

しかし、前述のように技術的に画面の反射防止技術はある程度成熟しており、各社の採用している技術に大きな違いはないでしょう。基本的にはARコーティングにある程度AGコーティングの技術を組み合わせているようで、そのさじ加減の違いのレベルと言って良いでしょう。

つまり、完全に反射防止する(=反射率をゼロにする)ということは技術的に不可能で、AGコーティングを組み合わせることで、映り込んだ像をぼやけさせることで印象を和らげようとするものです。

「低映り込み有機ELパネル」搭載機種が良いのか、それとも非搭載機種が良いのかは好みによります。

シャープのアクオスの2021年のラインアップを見ると、中位機種のDQ2ラインに「低映り込み有機ELパネル」が搭載され、それより上位機種のDQ1ラインやDS1ラインには記載がなく、非搭載(「低映り込み有機ELパネル」ではないパネルが搭載)のようです。

これは「低映り込み有機ELパネル」はAGコーティングが少し使われている影響で、映り込みは低減できても、少し黒さが抑えられるためです。つまり、非搭載の上位機種が「完全な黒」「漆黒」が表示できるのに対し、「低映り込み有機ELパネル」では「深い黒」となり、比較すると後者の方が少しグレーに近づくということです。

「低映り込み有機ELパネル」でも、液晶テレビに比べれば断然「深い黒」なのですが、「完全な黒」が表示できる特徴を好む有機ELテレビファンには敬遠されることもあるようです。そのため、有機ELテレビの上位機種には「低映り込み有機ELパネル」が搭載されていないようです。



低反射有機ELパネル搭載機種

2021年モデルのREGZAでは、中級機種のX8900Kシリーズに「低反射有機ELパネル」が搭載されています。上位機種のX9400Sシリーズには「低反射有機ELパネル」は搭載されていません。これも前述のシャープの有機ELテレビのラインアップと同様で、非搭載の機種の方が「完全な黒」が表現できるためです。



この「完全な黒」と好む有機ELテレビファンにはあまり「低反射有機ELパネル」は好まれないようですが、これまで長年液晶テレビを観てきたユーザーには、「低反射有機ELパネル」でもかなり「深い黒」に見えますし、「完全な黒」による映り込みは緩和されていますので、こちらを好む人も少なくありません。

低映り込み・低反射パネルを選ぶ?

有機ELテレビで高画質の映像を楽しむために重要なのは映り込み防止だけではなく、現状ではむしろ画像エンジンの性能などの他の要素の方が差が大きく、映り込みの防止性能の差はそれほど大きくありません。したがって、「低映り込みパネル」であるのか否かなどで機種を選ぶよりは、他の性能を優先し、前項のような映り込み対策で対応すれば良いでしょう。

現在、私がもっともおすすめする有機ELテレビはソニーのブラビアの有機ELテレビの最新機種です。ソニーの有機ELテレビは、他社のものよりも少し価格が高いです。それでも売れるのは、やはり高性能で人気があるからです。特に最新のプロセッサである認知特性プロセッサー「XR」の威力がすごいです!


REGZAの2023年モデルのX9900Mシリーズもお買い得です!


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