有機ELテレビとミニLEDテレビのどっちがいいか?迷いますね!
主要テレビメーカーから多数のミニLED(Mini LED)テレビと有機ELテレビが発売されています!いずれも上位機種ならば文句のつけようがないくらい高画質で、どちらを選んでも画質面で大失敗はありえないでしょう。
つまり、好みで選べば良いです!
そうは言っても、もう少し詳しく比較して、その違いを理解してから選びたいという方のために、下記にさらに詳しく解説します。
結論から言えば、ほとんどの場合、上位機種であればミニLEDテレビをおすすめします!その主な理由は、同程度のグレードであれば格段にミニLEDテレビの方が安いこと、有機EL特有の焼き付きのリスクがないことなどです。
もちろん、有機ELが好きで、高額な価格も気にならず、焼き付きのリスクなんて怖くないという方には、有機ELテレビがおすすめです。
ミニLEDテレビ特有のデメリットという点では、「ほぼ無い」と言ってよいでしょう。
ただし、基本的にはミニLEDバックライトを搭載した液晶テレビですので、比較的安い価格帯の製品では広視野角化フィルムが省略されて斜め方向では色が変化する、分割数が少なくてコントラストが低下するなどのデメリットがあります。
さらに詳しく以下に解説します!
*2024年11月5日時点で、2024年のもっともおすすめのミニLEDテレビはレグザ65Z970Nです!
55インチなら、レグザ55Z870Nです!
2023年モデルの値段がおおよそ下がりきっていますので、安さ重視ならレグザ55Z870Mも狙い目です!
さらに詳しく紹介します!
4Kテレビに倍速機能が必要なのかについてこちらの記事で紹介しています。
有機ELテレビとミニLEDテレビはどっちがいい?評判は?比較する!
数年前から、主要テレビメーカーではフラッグシップモデルを有機ELテレビとすることが多かったです。
ところがミニLEDテレビ(ミニLEDバックライトを搭載した液晶テレビ)が登場してからは、必ずしも序列を付けずに両方をフラッグシップとするメーカーもあります。
有機ELテレビとミニLEDテレビのどっちがいいのでしょうか?
有機ELとミニLEDの比較!画質は近づいてる
専門的な視点で見れば、有機ELテレビはピクセル(画素)レベルで自発光していますので、ミニLED(Mini LED)の数を数千個以上にしても、画素レベルの微細なコントラスト制御の性能はミニLEDテレビよりも有機ELテレビの方が上です。
また有機ELテレビの最大輝度も向上してきていますが、やはり画面の明るさは断然ミニLEDテレビの方が上です。
有機ELテレビもミニLEDテレビも、両方とも高価な上位モデルから安価なスタンダードモデルまでいろいろありますので、ここでは話を単純化してそれぞれの上位モデル同士を比較することとします。
まず近くの家電量販店のテレビ売り場に行って上位機種を見てみるとわかりやすいです。テレビの型番や価格などを見ないで、できるだけ純粋に画面だけを見て有機ELテレビとミニLEDテレビを見分けられるでしょうか?
真横から見るとバックライトが無い有機ELテレビの方がかなり薄いので、簡単に見分けられますが、家電量販店の明るい照明の下で画面だけを見てミニLEDと有機ELを見分けるのはかなり難しくなっています。
液晶テレビの弱点である黒表示やコントラストについては、ミニLEDの使用数を増やすことで大きく改善しました。正面と比べると斜め方向で色が変わるカラーシフトについては、視野角補償フィルムなどを使うことで大きく改善しました。色域は量子ドットなどによって拡大し、色鮮やかな映像表示が可能になっています。
有機ELテレビの弱点であった暗さは、有機ELパネルそのものの改良などによってかなり改善されています。寿命や焼付きのリスクもかなり低くなりました。
要するに有機ELテレビとミニLEDテレビの改良が年々進むことで、理想的な表示性能に近づき、見分けがつきにくくなっているわけです。もちろん専門家ならば、細かな違いまで気が付きますが、ほとんどの一般ユーザーにとっては大差ないレベルまで改善されてきています。
したがって、どちらを選んでも致命的な失敗ということはなく、好きな方を選べばよいでしょう!
いずれもハイエンドモデルですので、画質についての評判は良く、これらを悪く言う方はかなり辛口でしょう。
これまで多くのユーザーが液晶テレビを使ってきているので、ミニLEDテレビの方が違和感は感じない可能性が高いです。明るい場所で見るならば、個人的にはミニLEDテレビが好みです!
表示映像内の輝度が高い部分がかなり明るく、メリハリがある映像を楽しめるからです!
日本では、2022年に主要メーカーからミニLEDテレビが発売され、その後、モデルチェンジが繰り返され、ますます性能が向上し、コスパが高くなっています。
つまり、2023年モデルよりも確実に2024年モデルの方が価格もこなれてきて、性能も向上するので、そろそろ買い時とも言えるかもしれません。
液晶よりも有機ELの方が目に優しいのかについてこちらの記事で紹介しています。
有機ELとミニLEDの消費電力比較
有機ELテレビとミニLEDテレビの消費電力はどっちが大きいのでしょうか?
有機ELテレビやミニLEDテレビは、メーカーや機種によっても画質や機能が異なりますので、単純な比較は案外難しいです。つまり、高画質・高機能になるほど電力を消費する可能性が高いので、まったく異なる機種を比較しても意味がない場合があるためです。
もちろん、インチサイズによっても違いがあり、当然のことながら大きなテレビの方が消費電力が高い傾向があります。
1つの目安として、同一メーカーのハイエンドモデルを同じインチサイズで比較してみるとよいでしょう。
以下は2024年のレグザの有機ELテレビとミニLEDテレビのフラッグシップモデル(65インチ)の消費電力と年間消費電力量の比較です。
消費電力 | 年間消費電力量 | |
レグザ有機ELテレビ65X9900N | 561W | 271kWh/年 |
レグザMini LEDテレビ65Z970N | 322W | 162kWh/年 |
「年間消費電力量」とは、省エネ法に基づいて、1日あたり5.1時間の平均視聴時間/18.9時間の待機時間(電子番組表取得時間を含む)で算出した、一年間に消費する電力量です。
このように有機ELテレビはかなり消費電力が高く、ミニLEDテレビは有利であることがわかります。
メーカーや機種によって差がありますので、興味ある機種で調査して比較するとよいでしょう。
有機ELとミニLEDの寿命
有機ELテレビとミニLEDテレビは、現在販売中のテレビの中では高価格帯の機種ですので、寿命も気になるところです。
有機ELテレビは、発光材料の劣化による焼き付きが起こり得ることが取扱説明書に書かれており、ディスプレイパネルの寿命も一般的には液晶パネルよりも短いとされています。
そのため年々改良が加えられ、高輝度化とともに長寿命化が進められてきました。明るく表示するほど劣化が進みやすく、寿命が短くなるので、高輝度化と長寿命化はトレードオフの関係にあります。
つまり、後継機種は、従来機種よりも高輝度化するとともに、実用的な使用条件下では寿命も伸ばせるようなバランスで設計されてきたということです。その結果、通常の使い方ならば有機ELパネルの寿命はそれほど心配する必要はないとされており、むしろその他の電子部品等の寿命の方が制限要因になる可能性が高いです。
ミニLEDテレビには液晶パネルが搭載されていますので、その寿命は実用上十分な長さがあります。ミニLEDバックライトはまだ普及し始めて歴史が浅いので、寿命としては確認しにくいのですが、基本的には無機の半導体から構成されるLED素子ですので、十分な耐久性・寿命があると期待されます。
気になるのはほとんどのミニLEDテレビに量子ドットが搭載されていること。量子ドットの耐久性がどの程度のものであるのか、十分なデータが公表されていません。しかし、青色光を照射して緑色と赤色に変換するフォトルミネッセンスを利用していますので、電流により発光させるエレクトロルミネッセンスを利用する有機ELよりは原理的に耐久性が高いと考えられます。
ただし、量子ドットを封止する技術により耐久性が大きな影響を受けますので、その品質にもよります。
Ultra HD Blu-rayを見るにはどうすればよいのかについてこちらの記事で紹介しています。
有機ELとミニLEDのどっちがいい?
有機ELとミニLEDのどっちを選んで買うのかは、前述のように自分の好みで選べばよいでしょう。
同程度のグレード、例えばレグザの有機ELテレビとミニLEDテレビのハイエンドモデル同士と比較するとすぐにわかりますが、有機ELテレビの方がかなり高価であることが多いです。大きな価格差があると、さすがに安いミニLEDテレビを選ぶ人の方が多いでしょう。
ところでこれらのテレビを開発して販売しているメーカーはどのように考えているのでしょうか?それは、各社のサイトの商品一覧ページなどを見るとおおよそわかります。
数年前は、明らかに有機ELテレビをフラッグシップモデルと位置付けて、「最も高画質なテレビ」として販売していました。
ところが、メーカーによる違いはありますが、2023年頃から有機ELテレビとミニLEDの最上位機種を両方ともフラッグシップ扱いにするケースが増えています。ミニLEDテレビの画質が年々向上していることが最大の理由です。
またカラーフィルター方式の有機ELはLG Display、QD-OLEDはSamsung Displayがほぼ独占的に開発・供給していることも関係している可能性があります。つまり、ミニLEDテレビの方が、各社が独自で開発できる余地が多く、性能を向上させて個性をアピールしやすいためです。
特にソニーブラビアの2024年モデルBRAVIA 9(XR90)は注目ですね!これはソニーがブラビアのラインアップの最高峰に設定したモデルで、圧倒的な高画質を目指した別格の存在です。そのためミニLEDテレビなのですが、非常に高価です・・・。
有機ELとミニLEDのスペック以外の違い
有機ELテレビとミニLEDテレビの比較というと、スペックや価格比較になりがちですが、実はその他にも違いがあります。
よく話題になるのは、有機ELテレビは画面が薄すぎて、運搬時に破損するリスクが高いとの理由から、引越し業者に運搬を断られることがあるということ。
持ち家に住んでいるのではなく、今後10年以内に引っ越す可能性が高い人にとっては、これは案外気になる違いと言えるでしょう。
また処分するときにも、有機ELテレビは家電リサイクル法の対象外になっており(2024/5/4時点の情報)、ミニLEDテレビよりは処分に費用がかかり、面倒な可能性があります。
テレビの設置環境も重要です。窓および照明とテレビの位置関係によっては、画面の反射が強くなることがあります。このような状況では、せっかくの高画質も台無しになることがあります。
テレビが反射で見にくい場合の対策についてこちらの記事で紹介しています。
ミニLEDテレビのデメリットとおすすめは?比較してみる!
ミニLEDテレビについて簡単にその特徴を紹介し、続いて各社のミニLEDテレビを比較するためのチェックポイントを解説します。
ミニLEDとは?ミニLEDテレビとは?
ミニLEDを使用したバックライトを搭載した液晶テレビのことを、ここでは「ミニLEDテレビ」と呼んでいます。
ミニLEDについても、「Mini LED」や「MiniLED」「mini LED」などといくつかの表記があり、統一されていません。日本国内では「Mini LED」の表記が多くなってきたようですが、ここでは「ミニLED」としておきます。
ミニLEDは、文字通り小さなLEDのことですが、似たようなものとして「Micro LED(マイクロLED)」というものもあるので、少々ややこしいですね。
一般的には、LEDの発光部分の大きさが0.1 mm(= 100ミクロン)未満のものをマイクロLEDと呼んでいます。最先端のディスプレイでは、1個のマイクロLEDを1画素中の1サブピクセル(*1つの画素は、赤色・緑色・青色のサブピクセルから構成される)として用い、これを多数並べてディスプレイ画面を作っています。
このようなディスプレイをマイクロLEDディスプレイと呼んでいます。
したがって、ミニLEDはマイクロLEDよりも大きく、発光部分の大きさが0.1 mm以上、通常のLED以下のものを指します。一般的には0.3 mmぐらいのものが多いようです。
このミニLEDをマイクロLEDのように画素として用いた非常に大型のディスプレイ(*ホールなどのスクリーンぐらいのサイズ)もありますが、現在最も注目され、大量生産・販売されているものは、液晶ディスプレイのバックライトとして用いたものです。
ミニLEDバックライト搭載液晶テレビ!高コントラストを実現!
ミニLEDをバックライトに用いる場合は、ずっと少ない個数でよく、通常は1,000〜数1,000個程度のミニLEDを使用したバックライトが多いです。
バックライトは「直下型」で、ミニLEDを液晶パネルの背面の直下に並べます。そして表示する映像に合わせて、各ミニLEDの明るさを個別に制御します。これが「部分駆動(ローカルディミング)」や「分割駆動」と呼ばれる方式です。
ほとんどのミニLEDバックライトでは、画面の領域を数百程度の分割し、1つの分割された区画の中に数個のミニLEDを配置し、その区画内ではミニLEDを同調させて同じように点灯させています。
これにより、例えば真っ黒を表示したい部分ではミニLEDを消灯することで最も暗くすることができ、またもっとも明るく表示したいところではミニLEDをフルパワーで点灯させれば良いので、非常にコントラストが高くなります。
液晶テレビの画質を飛躍的に向上させることができる最新技術として注目されています!
ミニLEDテレビを比較するためのチェックポイント!分割数・VA
【ミニLEDバックライトの性能(分割数)】
前述のように、ミニLEDテレビの最大の特徴がミニLEDバックライトにありますので、その性能が最も注目すべきポイントになります。
まずスペック的には、使用しているミニLEDの個数と分割数です。これは必ずしも公表されていない場合もあります。
いずれも多い方が高性能になる可能性が高いですが、複数のミニLEDを同調させて使っている場合は、分割数が重要になります。分割数が多いほど、部分駆動の効果が大きくなり、弱点と言われるハロー効果が目立たなくなります。
後述するTCLのように、複数のミニLEDテレビをラインアップしている場合、より低価格帯の機種では分割数を減らしてコストダウンしています。
またテレビは、人間が映像を観て楽しむものですので、スペック表の数値だけでなく、実際の映像を観て違いが感じられるかどうかも重要です。
【VAモード・IPSモード】
ミニLEDバックライトによる「部分駆動(ローカルディミング)」で液晶テレビのコントラストを大幅に向上することができるわけですが、バックライト以前にそもそもの液晶パネルのコントラストがあります。これをネイティブコントラストと呼びます。
結局、液晶パネルとミニLEDバックライトの組み合わせですので、ネイティブコントラストの高いものを用いた方がミニLEDテレビのコントラストも優れたものになります。
正面方向のネイティブコントラストを比較すると、IPSよりもVAの方が通常は優れています。斜め方向から見ても正面方向から見た時の色のズレが小さいという視野角特性については、IPSの方が優れており、VAの方がズレが大きくなります。
しかし、VAの視野角特性を拡大するフィルムなども開発されており、上位機種には搭載されている事が多いので、この弱点はカバーされています。
したがって、好みや価格の問題もありますが、通常はネイティブコントラストの高いVAパネルを搭載し、さらに視野角を拡大するフィルムなども用いられているものが、最高レベルのスペックとなると言えるでしょう!
具体的には、SONYブラビアのX95Lシリーズが、VAパネルと広視野角を実現する独自の「X-Wideアングル」技術が組み合わされています!
前述の分割数も重要なのですが、IPSパネル搭載機種と比較して、VAパネル搭載機種の分割数が半分以下でも、VAパネル搭載機種の方がコントラストの点で優れている場合がほとんどです。
2024年の傾向として、主要メーカーで各機種の搭載パネルについて、IPSパネルあるいはVAパネルなどの種類を公表しなくなってきています。メーカーとしても、スペック表だけ見て、搭載パネルの種類で比較されることを避けようとしているのかもしれません。
技術的な常識から考えると、各機種の商品ページの中で、視野角を拡大して広視野角にするシートを搭載していると紹介している場合は、VAパネルが搭載されている可能性が高いです。IPSパネルはもともと広視野角なので、通常は広視野角化するシートをアピールする必要がないからです。
【量子ドットなどの広色域対応】
ミニLEDと並んで、液晶テレビの画質を向上させる最新の技術が量子ドットおよび蛍光体などの広色域化技術です。
ミニLEDバックライト搭載機種のほとんどは、量子ドットなどの広色域化技術を搭載しています。これら2つの技術で、液晶テレビ史上最高の画質を実現している機種に注目です!
【その他の高画質化技術】
ミニLEDバックライトと量子ドットなどの高画質化技術は、光学的なハードウェアなのですが、最新のテレビではAI(人工知能)などを駆使した様々なソフトウェア技術で画質向上のための画像処理を行っています。
つまり、ソフトウェア技術も重要です。また優れたソフトウェアでも、パソコンと同様に十分に機能させるためには高性能のプロセッサーが必要になります。テレビの場合は、一般に映像エンジンと呼ばれています。
主に以上のポイントをチェックしながら比較すると良いでしょう!
ミニLEDテレビのデメリット
ミニLEDテレビは、前述のように高画質ですので、従来の液晶テレビと比べて画質・機能面でデメリットはありません。
また有機ELテレビと比べても、かなり注意深く比較しないと違いがわからないほど両方とも高画質になっていますので、ほぼ同等と言って良いでしょう。
そうなると現時点でのデメリットは、まず従来の液晶テレビよりは高価ということでしょう。それでも有機ELテレビよりは安いことが多いです。
それから、同じ「ミニLEDテレビ」でも、前述のミニLEDの個数と分割数がメーカーおよび製品ごとに違いがあり、性能に大きな差があります。
しかし、各メーカーは、このミニLEDの個数と分割数だけで比較されることを嫌っているためか、実は正確なミニLEDの個数と分割数を公表していません。このことが製品ごとの比較を難しくしており、デメリットとも言えます。
同一メーカーのラインナップでは、上位機種ほどミニLEDの個数と分割数が多く、また年々これらが増加して画質が向上していることを理解しておきましょう。
異なるメーカー間での画質比較となると、単純にミニLEDの個数と分割数だけでなく、高画質化のためのソフトウェア技術や画像エンジンの性能も関係してきますので、さらに比較が難しくなります。
プロの評論家でなければ、複数の製品間で仮に詳細な比較をした時に違いがあるとしても、自分の目で見て違いがわからなければ安い方を選ぶということでも問題ないでしょう。いずれにしも従来の液晶テレビよりは、高画質であることは間違いありません。
ミニLEDテレビのおすすめは?価格は?
2024年に販売されている主なミニLEDテレビは以下です。
1.Z970N/Z870N(2024年モデル)
2.ソニーBRAVIA X95L(2023年モデル)▶BRAVIA 7(XR70)(2024年モデル)
3.ハイセンスU9Hシリーズ
4.パナソニックビエラTV-65W95A
5.シャープアクオスXLED DP1ライン▶EP1ライン
6.LG QNED85JQAシリーズ
7. TCL C855シリーズ
画質で選ぶならば「ソニーブラビアX95Kシリーズ」を推します!
最も安いのは「TCL C835シリーズ」、それ以外については好みと価格のバランスで選ぶことになります!
それぞれについて以下に紹介します!
*型落ちテレビのメリットとデメリットについてこちらの記事で紹介しています。
レグザZ970N/Z870N!
レグザ(REGZA)ブランドのミニLEDテレビ、液晶テレビのフラッグシップモデルです!
レグザには有機ELテレビもありますが、「それぞれが液晶テレビのフラッグシップ、有機ELテレビのフラッグシップで、いずれか一方がレグザブランドのフラッグシップということではなく、両方がフラッグシップ」という趣旨の説明がREGZA側からありました。
ちなみにレグザは、以前は東芝のテレビのブランドでしたが、レグザを研究開発・販売していた東芝映像ソリューションがハイセンスに買収され、社名もTVS REGZA株式会社に変更されました。
2024年モデルは、Z970NとZ870Nです!
【ミニLEDバックライトの性能】
使用しているミニLED個数と分割数については、公式な発表は無いようです。
Z970Nシリーズについては、以下の動画の中でミニLEDバックライトの分割駆動の様子が公開されています。これを見ただけでも、ミニLEDバックライトの性能が向上していることがわかります。
「広色域量子ドットシートを採用」と記載されています。色域データは公式に発表されていませんが、現在のテレビのトップレベルの広色域でしょう。
【その他の高画質化技術】
テレビの画質は、バックライトだけで決まるものではなく、様々な画像処理が大きな役割を果たします。レグザは、これらの画像処理で長年定評があり、多くのファンが支持しています。
2023年モデルもかなり安くなっているのでお買い得です!
ソニーBRAVIA 7(XR70)!X95Lはお買い得!
ソニーブラビアの日本市場向け2024年モデルは、大きく刷新されました!
そのため2023年モデルのミニLEDテレビは、「ソニーブラビアX95Lシリーズ」の後継機種ということではなく、新たなBRAVIA 9(XR90)シリーズとBRAVIA 7(XR70)として発表されました。
BRAVIA 9(XR90)がミニLEDテレビのフラッグシップモデルなのですが、サイズは65インチ以上、価格はソニーストアで660,000円以上と高額であるため、ここではBRAVIA 7(XR70)を紹介します。
BRAVIA 7(XR70)には55インチがあり、上の機種のBRAVIA 9(XR90)は65インチ以上ですので、BRAVIAのミニLEDテレビの55インチモデルとしてはハイエンドモデルです。
X95Lも65インチ以上でしたので、貴重な55インチのミニLEDテレビの登場と言ってよいでしょう。
XR Backlight Master DriveやXR Contrast Booster 20などのソニーの最新技術がしっかり投入されていますので、これはすごいです!
2023年モデルのX95Lは、発売から時間が経過していますので、値段もかなり下がってきていて、お買い得です!価格はAmazonなどのショップで確認できます。
【ミニLEDバックライトの性能】
「XR バックライト マスタードライブ 直下型LED部分駆動」を搭載しています。使用しているミニLEDの個数は公式に発表されていませんが、おそらく他社と同レベルの個数を搭載していると推定されます。
2022年モデルで初めてLEDがミニLEDとなりますが、LEDとミニLEDの違いという点を除けば、基本的な駆動方式・活用方法は同じで、むしろソニーが最初に開発し、培ってきた技術をベースに今のミニLEDバックライトが一気に普及したと言えます。
したがって、これまで技術の完成度を高めてきたソニーに「一日の長」があり、性能的にも抜きん出ています!
2023年モデルのX95Lは、2022年モデルのX95Kに比べて、ピーク輝度は最大30%、Mini LEDバックライトの分割数は最大20%向上しています!
【量子ドットなどの広色域対応】
SONYの公式サイトには、量子ドット搭載とは記載されていません。「量子ドットを搭載していない」あるいは他の広色域化材料を搭載しているとの記載もなく、「XR トリルミナス プロ」という機能があることだけ記載されています。
少なくとも広色域用蛍光体レベルの色域はあると考えられますので、広色域なテレビでしょう。
【その他の高画質化技術】
ソニーが最も力を入れている認知特性プロセッサー「XR」を搭載している最高峰の機種ですので、文句なく高画質です。
映像信号を忠実に表示するというレベルからさらに踏み込み、「人が目で感じる自然な美しさ」を表示するというレベルの映像表現です。
ハイセンスU9N/U8N!
ハイセンスのテレビは、東芝映像ソリューション買収後に急速に向上しました。「廉価版レグザ」という評判もあります。
ミニLEDはまだ新しい技術ですので、搭載機種の価格は高くなりがちです。そんな状況であるだけに、価格破壊的な安さでアピールするハイセンスなどの存在感は大きいです。
とにかくビックリするほど安いです!
ハイエンドモデルのU9Nシリーズは、高画質・高性能なのですが、この価格!!ライバルメーカーが気の毒になります。
残念な点は、65V型と75V型しかないことです。
【ミニLEDバックライトの性能】
ミニLEDの個数と分割数については、公式発表は無いようです。
【量子ドットなどの広色域対応】
量子ドットが搭載されていることが公式サイトに記載されています。トップレベルの広色域です。
【その他の高画質化技術】
レグザの技術が活用されていますし、TVS REGZAと共同開発した最新のプロセッサーを搭載していますので、ハイレベルの画質です。
55インチならば、U8Nシリーズになります。この安さが衝撃的です。
ハイセンスとレグザの違いについてこちらの記事で紹介しています。
パナソニックビエラTV-65W95A!
パナソニックビエラの2024年モデルの液晶テレビのフラッグシップモデルです!
ビエラの2024年モデルにはFire TVが搭載されるということで話題となっていました。もちろんこのモデルにも搭載されています。
Fire TVにより、インターネットの動画配信と地デジ放送などのTV番組が、同じようにメニュー画面から選べるので、操作しやすくなりました。
もちろん従来のテレビ番組表も使えます!
2024年7月下旬発売予定なので、まだ実機でのチェックができていません・・・。確認出来次第追記します。
パナソニックは、有機ELテレビなどを指定価格制度で販売していますが、ミニLEDテレビのTV-65W95Aは対象外となっており、値下がりが期待できます!
Amazonのサイトなどで販売価格をチェックしてみるとよいでしょう!
シャープアクオスXLED GP1ライン!
シャープアクオスには有機ELテレビもあるのですが、シャープは液晶テレビのミニLEDテレビのXLEDにこだわりがあります。GP1は、そんなシャープが磨いてきた液晶テレビで、AQUOS史上最高※2の明暗表現力を実現しました!
2024年7月時点での最新モデルは、GP1です!
【ミニLEDバックライトの性能】
シャープは、従来機種に比べて輝度を15%アップしたと発表しています。
分割数は発表されていませんが、従来機種でもかなり多かったので、トップレベルでしょう。
【量子ドットなどの広色域対応】
量子ドットシートが搭載されていることが公式サイトに記載されています。トップレベルの広色域です。
【その他の高画質化技術】
長年、アクオスで培ってきた「絵作り」が継承されていますので、安定感のある美しい映像です。アクオスファンにはおすすめです!
LG QNED85JQAシリーズ!価格は?
世界第2位のテレビメーカーであるLGが開発したミニLEDテレビです。スペックを見ても、トップレベルのテレビであることはすぐにわかります。
LGは、高い研究開発力と資金力がありますので、すでに2021年モデルにミニLEDテレビをラインアップしています。そのため、すでにコストダウンして価格を下げ、販売台数を伸ばそうという段階に入っています。
それだけにかなり安いです。価格はAmazonなどのショップで確認できます。
特に55V型もラインアップしていますので、選びやすいですね!
ただし、ミニLEDテレビのフラッグシップモデルが、2021年モデルは発売されたのですが、2022年モデルの後継機種がまだ発表されていないので、「とにかく高画質なモデルが欲しい!」という方は、少し待った方がよいかもしれません。
TCL C855シリーズ!激安!
2024年モデルのミニLEDテレビとしては、最安級のモデルがC855シリーズです(*セール等で価格は大きく変動することがあります)!
この安さには理由があります。実はミニLEDテレビを業界でもっとも早く製品化したのがTCLで、積極的に研究開発し、販売台数を伸ばし、価格を低下させてきたためです。またTCLは、販売台数で世界トップ3に入る大きなテレビメーカーですので、その実力も優れたものがあります。
まさに激安です!価格はAmazonなどのショップで確認できます。
【ミニLEDバックライトの性能】
ミニLEDテレビを業界で他社に先んじて開発してきたメーカーですので、その性能には定評があります。ただし、前述のようにLEDを多数並べたバックライト&制御という点では、ソニーが業界をリードしてきています。
ミニLEDの個数や分割数については公式に発表されていないようです。
フラッグシップモデルとはいえ、価格を下げることを重視しているため、最高峰の画質を求めるのであれば、他社と比較してみた方が良さそうです。
【量子ドットなどの広色域対応】
量子ドットが搭載され、色域はDCI-P3を95%以上カバーしていることが公式サイトに記載されています。トップレベルの広色域です。
【その他の高画質化技術】
TCLのテレビの画質は急速に向上しています。スペック的にはトップレベルです。細かな作り込みという点では、ソニーブラビアやレグザを比較してみた方がよいでしょう。好みというものもあります。
TCLのテレビが壊れやすいのかについてこちらの記事で紹介しています。
ミニLEDテレビの消費電力は?
ミニLEDテレビの消費電力は高いのでしょうか?それとも低いのでしょうか?
ミニLEDによる消費電力を評価するためには、それ以外の部分を同じにしないと正確な比較はできないのですが、一般の消費者には条件を整えられず、難しいです。
そのため、販売されている似たようなテレビと比較することになります。それでも、実際に購入できるのは販売されているテレビですので、それなりに意義はあるでしょう。
ソニーのミニLEDテレビの消費電力
ソニーブラビアのミニLEDテレビ、X95Kシリーズの65インチモデル「XRJ-65X95K」と、1つ下のランクのX90Kシリーズの65インチモデル「XRJ-65X90K」を比較してみます。
【XRJ-65X95K】
消費電力:364W
年間消費電力量:203kWh/年
【XRJ-65X90K】
消費電力:255W
年間消費電力量:209kWh/年
年間消費電力量とは、省エネルギー法に基づいて、一般家庭での1日の平均視聴時間(4.5時間)を基準に算出した、1年間に使用する電力量です。
スピーカーの実用最大出力(JEITA)は、XRJ-65X95Kが60W、XRJ-65X90Kが30Wとなっており、映像の表示以外の部分でもこれだけ差があるのでミニLEDの影響が評価しにくいです。
それでも、年間消費電力量はミニLEDテレビのXRJ-65X95Kの方が低くなっています。分割数が多く、映像の暗い部分ではLEDの明るさを抑えることができるミニLEDテレビの特長が出ている可能性があります。
なお消費電力の大小関係と年間消費電力量の大小関係が逆になっている点は少々理解が難しいのですが、実際の使用条件に近い数値として年間消費電力量を参考にすれば良いでしょう。
つまり、ミニLEDテレビは、スペック的には消費電力が高い場合があります。しかし、基本的には従来の液晶テレビよりも著しく年間消費電力量が高いわけではなく、むしろ低い場合もあると言えるでしょう。
YouTube対応テレビ32型のおすすめについてこちらの記事で紹介しています。
4Kで40インチは意味がないのかについてこちらの記事で紹介しています。
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