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有機ELテレビの焼き付きは保証対象になる?ソニー・パナソニック・シャープ・ LGの防止機能は?直し方・修理は?

有機ELテレビ焼き付き有機EL

有機ELテレビの高い画質は、家電量販店のテレビ売り場に行ってみればすぐにわかります。価格も下がってきたので、そろそろ購入をお考えの方も多いでしょう。

有機ELテレビを初めて購入する方が不安に感じるのが「焼き付き」の問題です。本当に焼き付きが起こるのでしょうか?「焼き付き」は保証対象になるのでしょうか?

テレビメーカーによれば、現在販売中の有機ELテレビは使い方によっては焼き付きが発生する可能性があります。基本的には「焼き付き」は故障ではないとされているため、保証対象とならない可能性が高いです。

しかし、これまでのテレビメーカー各社の開発により、焼き付きは改善され、起こりにくくなっています。焼き付きが発生しても、初期段階であれば改善できる可能性が機種によってはあります。

以下に解説します。

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2024年モデルのフラッグシップは、Z95Aです!


有機ELテレビのデメリットについてこちらの記事で紹介しています。

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有機ELテレビの焼き付きは保証対象になる?修理は?

有機ELテレビは高額の商品なので、通常はメーカー保証がついています。さらに有料でより保証期間が長いものを購入時に契約することもできます。それではこれらの保証で焼き付きが起こった時に修理等ができるのでしょうか?

保証内容にもいろいろな諸条件が条項として記載されていますので、一概には言い難いですが、ソニーの公式サイト内には焼き付きは故障ではない旨が記載されています。故障と認められないのであれば、基本的には保証対象外となる可能性が高いです。

しかし、一般的には何らかの不具合が発生し、それを修理に出した際に、メーカーによる調査が行われます。その結果として、初期不良や何らかの不具合が見つかった場合には無償あるいは安く修理してもらえる可能性が無いわけではないので、最終的な判断は修理に出してみないとわかりません。

もちろん保証期間を過ぎてしまえば、基本的には保証対象外になります。

ソニー以外のパナソニック、シャープ、東芝(レグザ)、LGなども基本的には同様です。

後述するような最近の有機ELテレビに搭載されている「焼きつき防止機能」を使うと、初期の「薄い焼き付き」ならば改善できることはあります。

しかし、「濃い焼き付き」については、基本的には新しいパネルと交換するしか修理方法はありません。それが有償修理となった場合は、新品を購入する価格にかなり近い修理費用となってしまうでしょう。

有機ELテレビの寿命について以下の記事で紹介しています。

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有機ELの焼き付きとは?テレビでは?

有機ELディスプレイは、自発光型のディスプレイである点が、液晶ディスプレイとは大きく異なる点です。自発光型ディスプレイとは、画面を構成する1つ1つの画素が自ら発光するタイプのディスプレイです。

有機ELパネルでは、画素に電流を流すことで、有機化合物からなる発光材料が発光します。この際に、わずかに発光材料が劣化し、発光しなくなります。つまり、画素を発光させる時間が長くなるほど劣化が進んでいきます。劣化のスピードは、その画素を明るくするほど速くなります。現在の科学技術では、この劣化を完全に防ぐことはできません。

有機ELディスプレイの画面全体に「全面白の表示」などのような一様な表示をしていれば、全体が同じように徐々に劣化していきますので、短期間であれば劣化には気が付きにくいです。

また通常の映像のように、画面全体で動画が表示され、その映像も変化していくならば、平均すれば特に偏りが無いということになり、同様に劣化には気が付きにくいです。

しかし、画面の特定の場所に特定の映像を長時間表示し続けると、その映像が他の部分よりも明るければ劣化が進みやすくなり、画面にその痕跡が見えるようになります。つまり、劣化した部分は暗くなりますので、一様な映像を表示した時に痕跡が暗く見えるわけです。

これが有機ELの「焼き付き」と呼ばれる現象です。

ソニーなどの有機ELテレビを販売するメーカーの公式サイト内には、焼き付きが起こる可能性があることが記されています。したがって、現時点で「有機ELテレビでは焼き付きが起こるのか?」と問われれば、「焼き付きが起こる可能性がある」と言わざるを得ないでしょう

有機ELテレビの焼き付きは何時間で起こる?

有機ELテレビの焼き付きは何時間で発生するのかについては、正確に「◯◯◯時間」などと答えることはできません。

これは前述の焼き付きの現象からも明らかなように、表示画面が明るいほど劣化のスピードが速くなるためです。またテレビなどのディスプレイでは、長時間、一様な画面を表示し続けることは稀で、様々な映像を動画表示するため、さらに複雑です。

最近の研究で、有機ELディスプレイパネルの焼き付きには、温度上昇が大きく影響していることが明らかになり、ディスプレイパネルの放熱性能を高めて高輝度化&長寿命化を達成したことをアピールする製品が多くなっています。

つまり、有機ELテレビを設置している場所の温度が非常に高くなりやすい状況下では、ディスプレイパネルの放熱性能が低下する可能性が高く、焼き付きにも悪影響を与える可能性が高いです。このように使用環境の影響も受けますので、単純に焼き付きが何時間で発生するとは言い難いわけです。

有機ELテレビの焼き付きの問い合わせが増えている

「家電の虎-家電専門チャンネル」の以下の動画によると、有機ELテレビの焼き付きの問い合わせが増えているそうです。

LGが大型有機ELテレビの販売を日本で開始したのが2015年、ソニー、パナソニック、東芝も有機ELテレビを発売したのが2017年のことです。

当時は非常に高価なテレビで、販売台数もそれほど多くは無かったですが、年々有機ELテレビの価格が下がり、販売台数も伸びてきた印象です(*販売台数のデータが見当たらなかったので印象ですが、トレンドとしてはそれほど間違っていないでしょう)。

メーカーは、発売前に加速試験などを行って耐久性を調べていると推測しますが、実際にユーザーがどのような使い方をするのかを正確に予測することはできません。したがって、どのぐらい焼き付きに関する問い合わせがユーザーからあるのかも、販売後5年程度経過しないとわからないはずです。

最近有機ELテレビの焼き付きの問い合わせが増えているのは、有機ELテレビの販売台数が伸び、実際に5年程度使用して焼き付きに気がついたユーザーが増えてきたためと考えられます。

どの機種でどの程度の焼き付きが発生しているのかについての情報が公開されていないため、正確なことはわかりません。しかし、取扱説明書に記載されているように、使い方によっては焼き付きが発生するのは事実でしょう。

また購入後1〜2年の短期間で焼き付きが発生する確率は低いと考えられ、最近問い合わせが増えているのは5年程度前に販売された機種と推測されます。

最近の5年程度の間でも有機ELテレビの性能は向上し、より焼き付きが起こり難くなっています。有機ELの販売台数も伸びているため、しばらくはこのような状況が続くのかもしれません。

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有機ELテレビの焼き付きは防止できる?

有機ELテレビの焼き付きをテレビ売り場で確認してみる

実際のところ、有機ELテレビの焼き付きはどの程度なのでしょうか?まず家電量販店のテレビ売り場に行って、有機ELテレビを見てみましょう。店舗にもよりますが、多くの店舗で毎日10時間程度は有機ELテレビを表示させ続けていると考えられます。

新製品で発売開始から間もないものは、画面を表示させてる累積の時間が短い可能性がありますが、型落ちの前年発売のモデルなどは1年程度表示させてきた可能性が高いです。その画面を見た時に「焼き付き」が気になるでしょうか?

ずっと動画を表示させ続けてきた有機ELテレビであれば、おそらく「焼き付き」は気にならないレベルでしょう。

地デジの番組の場合、特定のテレビ局のものは画面の同じ位置にそのテレビ局のロゴマークなどが表示される場合があります。その場合はその部分が焼き付く可能性がありますが、何か均一の明るさ・色の画面に切り替えてみないと認識できない可能性があります。

有機ELテレビの焼付きは改善されている

最新モデルの有機ELテレビの場合、焼き付き問題への対策も施されているモデルが多く、通常の使い方をする範囲であれば、特別な対策をユーザーが施さなくてもそれほど焼き付きが気にならないレベルには達しているようです。


メーカーの説明でも、長時間静止画や同じパターンの表示を続けると焼き付きが発生しやすいことは明かなので、ユーザーができる対策としてはそのような画面を表示し続けないということになります

よくあるのは、ゲーム映像、DVDやブルーレイディスクのタイトル映像、レコーダーやテレビのメニュー画面、解像度が低いために上下あるいは左右に黒い帯などが表示される映像などです。これらを短時間表示することは問題ありませんが、何時間も日常的に表示させることは避けた方が無難です。

有機ELテレビの焼き付き防止機能・直し方

ソニーブラビアのパネルリフレッシュ

ソニーのブラビアの有機ELテレビには、焼き付き防止機能があります


まず、同社のホームページや取扱説明書には、同じ画面を表示し続けると焼き付きが発生する可能性があること、焼き付きは故障ではないこと、「パネルリフレッシュ」を行うと焼き付きが軽減できることが記載されています。

この「パネルリフレッシュ」という機能が焼き付き防止機能のことで、画面内の輝度差を調整します。この機能を使うと、パネルに負担がかかるので、焼き付きが目立つ場合のみ使用し、1年に1回を超える使用はしないように書かれています。

これらの記載から、やはり有機ELテレビでは、完全に焼き付きを防止することはできないことがわかります。

また「ピクセルシフト」という同じ位置に表示される映像を、ピクセルレベルで微妙に動かして焼き付きを防止する機能もあります。

要するに程度問題で、それは使い方でも軽減でき、「パネルリフレッシュ」「ピクセルシフト」という機能でもある程度軽減できるということです。メーカーとしても焼き付き問題は認識していて、地道に改良を進めており、初期のモデルよりはかなり改善されているようです。

パナソニックビエラのパネルメンテナンス

パナソニックのビエラの2017年以降の有機ELテレビにも、焼き付き防止機能がついています

積極的な研究開発が進められ、新しい機種ほど改良が進んでいます。2023年のフラッグシップモデルMZ2500には、有機ELディスプレイ業界の中でも最新の高性能OLEDパネルが搭載されています。

商品ページにも「有機ELビエラ史上最高の映像美を実現」と記載されており、輝度アップを実現しています。つまり、明るさにも余裕が感じられるようになっていることから、耐久性の点でも期待してしまいます。


電源を切ると、必要に応じてパネルメンテナンス機能が自動で働きます。

有機ELテレビでは、画素ごとに電流を流し、有機の発光材料を発光させています。画面内の特定の場所に同じ映像を表示し続けると、特定の画素に常時電流を流し続けて発光させることになります。

そのような使い方をすると、駆動電極の電荷バランスが偏り、焼き付きが発生することがあります。これは発光材料そのものが劣化したわけではありませんので、電気的にリフレッシュすることで焼き付きを解消できることがあります

そのような意味でも、24時間連続で使用を続けることはもっとも有機ELテレビに負荷がかかる使い方になります。使用を終えたら電源を切り、できるだけ休ませることも焼き付き防止に効果があります。

その他に、[ロゴ輝度制御]の設定で焼き付きを軽減することができます。

シャープアクオスのリフレッシュ機能・パネルメンテナンス・ピクセルシフト


シャープの有機ELテレビFQ1ラインの取扱説明書には、焼き付きが発生する可能性があり、故障ではないことが記載されています。

焼付き防止機能として、「リフレッシュ機能」「パネルメンテナンス」「ピクセルシフト」「スクリーンセーバー」が搭載されています。「リフレッシュ機能」は、電源を切った後に焼き付きを防止するためにリフレッシュする機能と説明されています。

「パネルメンテナンス」と「ピクセルシフト」はソニーブラビアなどと同様のようです。

「スクリーンセーバー」は、写真などの静止画を表示した時に使用する機能です。

LG有機ELテレビの焼き付きの直し方・防止方法


LGの公式サイトの中の「よくあるご質問」のページに、「OLEDテレビに残像が焼き付かないようにするには(焼き付き防止)」という質問があり、それへの回答という形式で有機ELテレビの焼き付きについて説明されています。

基本的には焼き付きが発生する可能性があり、定位置に同じ画像が表示される番組などを視聴した後には、「パネルノイズクリア」機能(2021年以降は「ピクセルクリーニング」機能)を実行することが推奨されています。

「薄い焼き付き」の段階であれば、「パネルノイズクリア」機能(2021年以降は「ピクセルクリーニング」機能)を実行することで改善される可能性があります。しかし、「かなり濃い焼き付き」が生じてしまった場合は効果がないこともあります。

つまり、まずは焼き付きの原因となるような映像を長時間表示しないこと、焼き付きが発生したと思ったら早めにこの機能を使うことがポイントです。

またテレビの電源を切る時にはリモコンで操作し、電源を切った後に1時間以上はコンセントからプラグを抜かないことも重要です。有機ELテレビが電源を切った後に、メンテナンスのための処理をしているためです。

まとめ

有機ELテレビの「焼き付き」について解説しました。有機ELテレビは焼き付きの可能性がありますが、焼き付き対策などが施されている最新モデルほど、焼き付きが起こり難くなっていることは間違いありません。基本的にはどのようなテレビでも耐用年数というものがありますので、おおむねその期間使用できれば問題無いでしょう。

有機ELテレビのデメリットについてこちらの記事で紹介しています。

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