清涼飲料やミネラルウォーター(水)、スポーツドリンクなどでペットボトル入のものが普及しています。缶のものに比べると、開封後にも蓋を閉められますし、丈夫かつ軽量で持ち運びも便利なので、普及するのも理解できます。しかし、開封後に飲み終えるまでに長時間かけることによるトラブルも発生しています。
ペットボトルは開封後いつまで飲めるのか?賞味期限は?
記載されている賞味期限は開封しない場合のもの
記載されている賞味期限は、開封しないで適切に保存した場合のものです。開封してしまえば、記載されている賞味期限にかかわらず、できるだけ早く飲み切るようにしましょう。
ペットボトル開封後の賞味期限は?水やカフェオレは?
ペットボトルは、500 mlサイズのものがよく売れています。開封後に一気に飲みきらなくても、蓋を閉めておいて後でまた飲めるので量が多くても大丈夫だからです。しかし、開封後はいつまでも飲めるわけではありません。
特に口を付けてペットボトルの飲料を飲むと、どうしても中に雑菌が入り、それが時間とともに増殖するためです。口を付けていなくても、開封して空気に触れれば、雑菌は混入します。通常の環境下ならば雑菌はどこにでも存在するためです。しかし、口を付けた場合の雑菌の混入量の方が圧倒的に多いです。
雑菌の増殖のスピードは、開封後に保管する温度や飲料の種類によって異なります。特に雑菌が増殖しやすい飲料は、オレンジジュースやコーヒー飲料です。菌の栄養となる糖分が多く含まれるものが雑菌が繁殖しやすいようです。
オレンジジュースは果糖が多く含まれています。コーヒー飲料の中でも糖分の多いものが雑菌が繁殖しやすく、特にカフェオレは糖分に加えて牛乳のタンパク質もありますので、繁殖しやすいようです。コーラなどの糖分の多い炭酸飲料も雑菌が繁殖しやすいです。
これらの雑菌が増殖しやすい飲料を温かい場所に長時間置いてしまった場合は、雑菌が増殖しますので、諸条件にもよりますが開封後9時間以内に飲み終えた方が安心です。
砂糖が入っていない麦茶、緑茶、ミネラルウォーター(水)は、比較的雑菌の増殖スピードは遅いですが、それでも増殖しないわけではありません。これらを開封後、温かい場所に長時間置いてしまった場合は、24時間以内に飲み終えた方が良いでしょう。
ペットボトル開封後に冷蔵庫と常温で保存した場合の違いは?
雑菌の増殖スピードは、混入した雑菌の量と温度に依ります。何度も口を付けて飲むと、混入する雑菌の量が増えます。しかし、冷蔵庫で冷やして保存すればかなり雑菌の増殖を抑えられます。
それでも基本的に早めに飲み切った方が安全です。大きな容器のものでどうしても飲み切るのに時間がかかるようであれば、口を付けずにコップに注いで飲み、蓋を閉めて冷蔵庫に保存するようにしましょう。
ペットボトルは開封後に一週間経っても飲める?
ペットボトルを開封後、口をつけて飲み、また蓋を閉めて保存して雑菌が増殖しても、24時間程度であれば色や臭いに差が感じられないことが多いようです。
自宅に置いておいた場合でも、夏場は冷房が切れた時は40℃ぐらいまで温度が上昇することもあります。つまり、保管している間の温度変化を正確に把握しているわけではないので、テーブルの上に置き忘れただけで雑菌がかなり増えてしまっている可能性があります。
そのような状態になっても、臭いや色では差がわからないことが多いので注意が必要です。飲料の種類にも依りますが、味についても差が分かり難いでしょう。飲み物は温度が違うだけでも味が変わりますので、少々口に含んだ程度ではよくわからないでしょう。
リスクを考えれば、開封後、口をつけて飲んだものは、前述のようにある程度以上時間が経過したものは処分した方が無難です。残ったわずかな飲料を飲むために、食中毒になるリスクを取るのは割に合わないように思います。
特に開封後、一週間も経過したものは危険です。
ペットボトルは開封後に放置すると危険
開封後、口を付けて飲んだペットボトルを長期間保存すると、破裂する危険性があります。雑菌が増殖し、活動を続けると、ガスを出し、それがペットボトル内に充満します。
ペットボトルは炭酸飲料を長期保存できることからも分かりますように、かなり内部の圧力が高くなっても大丈夫な程度の強度があります。それだけに非常に圧力が高まって、限界を超えた時に破裂することになります。
それほどの高圧で破裂すると、蓋や破片がものすごい勢い飛び散ります。それらが目や顔に当たると重症を負う可能性もありますし、物に当たった場合は破損し、修理に高い費用がかかることもあります。
やはり、開封後、口を付けて飲んだら、ある程度の時間を経過した後は処分をした方が良いでしょう。
まとめ
ペットボトル入りの飲料は便利で、売れています。特に夏場は熱中症予防に役立ってもいます。飲み残した時のリスクを知って、安全に飲みましょう。
生分解性プラスチックはなぜ普及しないのかについてこちらの記事で紹介しています。
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