有機ELテレビと液晶テレビの比較!買うならどっちがいい?

4Kテレビ・ビデオ

高画質で大型の4Kテレビが売れています。家電量販店のテレビ売り場に行くと、その美しい映像に見入ってしまいますね。

液晶・有機ELパネルメーカーの製造上の都合により、10年前よりも売れ筋のテレビのインチサイズが大きくなり、価格もかなり下がっています。

フルハイビジョンテレビから4Kテレビが主流になり、4Kチューナー内蔵テレビも各社から販売されるようになりましたので、新しい4Kテレビをそろそろ買いたいとお考えの方も多いでしょう。

有機ELテレビの価格も急速に下がっていますので、4Kテレビを選ぶ時にどちらにすれば良いのか悩むかもしれません。有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いのでしょうか?以下に紹介します!

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有機ELテレビと液晶テレビの比較:おすすめは?

まずはじめに結論を簡単にまとめます。下記に詳しく解説しますが、お時間が無い方・結論だけわかれば良いという方は、ここだけご覧いただければわかるようにしました。

テレビのことで悩みたくない方は好きな方を選ぶ

いきなり身も蓋もないことを言ってしまいますが、「テレビ売り場で実物を見て、気に入ったものを選ぶ」という方法は、あまりテレビのことで悩みたくない方にはおすすめです。そして、好きなテレビを選んだ後は、他のテレビを見ないようにして、比較しないようにすれば悩まずに済みます。

せっかく新しいテレビを購入して、その美しい映像を楽しめるのに、「やっぱりあっちのテレビを買った方が良かったかも・・・」などと考えて後悔するようになったらもったいないです。液晶テレビと有機ELテレビのどちらを選んだとしても、致命的な失敗になるようなことはありません。

液晶テレビをおすすめしたい方

ほとんどの方には液晶テレビをおすすめします。テレビ売り場に行って、最新の液晶テレビを観た時にその画質に不満を感じる人はかなり少数派です。じっくり見比べる時でさえ映像をよく観ないと違いが分かり難いレベルですので、日常的にリビングなどでテレビ番組を見る時になればほとんど気にならないレベルでしょう。

価格は圧倒的に液晶テレビの方が安いので、それほど差を感じないのであれば安い方をおすすめします。ただし、液晶テレビの中でも機種による画質の差は大きいので、上位機種をおすすめします。詳しくは下記で解説します。

有機ELテレビをおすすめしたい方

有機ELテレビならではの「真っ黒」を表示できる性能に魅力を感じる方・超薄型でスタイリッシュなテレビが欲しい方・最先端のテレビが欲しい方には、有機ELテレビをおすすめします。液晶テレビに比べてかなり高いですが、その価格差も気にならないという方に限定されます。

有機ELテレビと液晶テレビの比較:画質

ここではテレビとしてもっとも重要な画質について考えてみたいと思います。

画質を決定する要素はいくつかあります。具体的には、「精細度」「応答速度」「コントラスト」「色域(表示可能な色数)」などが基本的な要素です。さらに現在のテレビでは、「視野角」「アップコンバート」「反射防止」などの性能も重要になります。

精細度(画素数)

精細度は画面の画素数です。これはバラバラなわけではなく、ハイビジョン、4K、8Kなどの規格が定められています。8Kのテレビはシャープから2017年12月に世界で初めて発売されましたが、まだ製品の種類も少なく、高価ですので、特殊なテレビと言って良いでしょう。

主流のテレビとしては、4Kテレビがもっとも高画質で、ほとんどの人が購入を考えるならば8Kではなく4Kでしょう。4Kは画素数が3840×2160ですので、4Kテレビであれば有機ELテレビと液晶テレビで差はありません。

応答速度

テレビは、通常、毎秒60コマ(フレーム)の画面を作り、動画表示しています。60コマでは残像感があるため、ハイエンドのテレビでは毎秒120コマを表示する「倍速駆動」になっています。有機ELはそもそもの特性としては、液晶テレビよりも高速応答できる特徴があります。しかし、同じ倍速駆動であれば、有機ELと液晶テレビの応答速度は同等と考えて良いでしょう。実際、毎秒60コマでは違和感あるのですが、ほとんどの動画は倍速駆動ならばほとんど違和感なく楽しめます。

コントラスト

コントラストとは、「白を表示した時の明るさと黒を表示した時の明るさの比」のことです。有機ELは「黒の締まりが良い」ということで有名です。実際、家電量販店で実物を見ればすぐにわかりますが、黒が本当に真っ黒に見えます。これは画像を表示する上では非常にメリットがある特性です。したがって、コントラストでは液晶テレビは有機ELにかないません。

しかし、有機ELテレビは自発光方式であるため焼き付きを起こしやすく、白表示時の明るさを液晶テレビに比べると抑え目にしないといけないという制約があります。映画館のように部屋を暗くするのではなく、ある程度以上明るい照明下でテレビを見る場合は、明るさを制限しないといけないことがデメリットになることもあります。

画面に明るい照明からの外光が映り込みやすく、「黒」を表示しても表面での反射があるために真っ暗に見えないことが多くなります。このような環境下では、有機ELテレビと液晶テレビのコントラストの差が小さくなります。

色域(表示可能な色数)

色域を拡大する努力が各社で進められていて、本当に日進月歩です。製品ごとの差もありますので一言では言い難いのですが、高性能なもの同士を比較した場合は、液晶ディスプレイに軍配が上がります。色域の違いは、色域が異なるテレビを並べて比較するとすぐにわかるのですが、単体で見た場合は少々分かり難いです。

色域に関しては、現在は過渡期です。映像はカメラ等によって映像信号として記録され、それをテレビで再生して視聴することができます。現在の地デジの映像信号では色域が狭く、テレビ上で色域を拡大していて表示するというややこしいことをしています。

例えば深く鮮やかなエメラルドグリーンの場合、カメラで撮影して映像信号として記録すると、そのままの色で記録することができず、もっと白っぽい鮮やかではないエメラルドグリーンとして記録されてしまいます。色域の広いテレビではこの映像信号から本来の深く鮮やかなエメラルドグリーンに近づけて表示します。このようにCG(コンピューターグラフィック)的な画像処理をしなければなりません。

4K/8K放送では初めから広い色域で記録された映像信号が利用できますので、そのままテレビに表示できるようになります。

視野角

視野角は、斜め方向でどこまで画像が見られるかという角度を表しています。しかし、正面と斜めで見た時の色の変化(カラーシフト)という特性も重要となります。有機ELテレビは視野角は広いのですが、ボトムエミッション方式では正面と斜めのカラーシフトが大きいという特徴があります。

液晶テレビの場合、IPSではこの正面と斜めのカラーシフトは小さく、VAではカラーシフトが比較的大きいです。しかし、VAはコントラストがIPSよりも優れています。極端に斜め方向から見ない使い方ならば、VAのカラーシフトはそれほど気にならないこともあります。

アップコンバート

現在、多くの映像信号がハイビジョンですので、これを4Kテレビで表示する場合はアップコンバートしています。これは画像エンジンによる信号処理ですので、有機ELテレビと液晶テレビの差というよりは、メーカー・製品による差(画像エンジンによる差)となります。実物を見て好みのものを選びましょう。

反射防止

家電量販店のテレビ売り場で見るとわかりますが、部屋の照明が画面に映り込みます。反射防止の処理にコストをかけている製品ほど映り込みが少なく、画面が見やすいです。

以上、主なチェックポイントについて紹介しました。

(*有機ELテレビと液晶テレビの消費電力の比較については、こちらの記事「液晶と有機ELの消費電力を比較!どっちが高い?」をご覧ください)

画質による有機ELテレビと液晶テレビの選び方

前述の画質のチェックポイントから有機ELテレビと液晶テレビの選び方の基本を解説します。

液晶テレビ

ソニー、東芝、シャープなどの液晶テレビのラインアップをみると、価格帯が広いことがわかります。高画質のテレビを求めるのであれば、基本的には上位機種を選びましょう。上位機種には様々な画質を高める機能が搭載されていますが、価格が下がるほどそれらの機能が省略されているためです。

最近は、低価格帯のテレビは高画質化機能の省略が露骨になり、同一メーカーのテレビと比較してもかなり画質が低下しています。正直なところ、私には耐え難いレベルの画質です。液晶テレビの価格低下のため、最上位機種でも有機ELテレビよりはかなり安いので、上位機種をおすすめします。

最上位機種と2番目以降の機種では、バックライトに違いがある場合があります。おすすめは「直下型バックライト」+「部分駆動(ローカルディミング)」を搭載している機種です。

バックライトには直下型とエッジライト型があります。スマホやノートパソコンはエッジライト型で、液晶パネルの背面に導光板という透明な板状部材が配置されており、このエッジにLEDを設置して光を入射させます。その光を板全体に均一に広げ、液晶パネル背面全体を照らす方式です。

直下型はもっと単純で、液晶パネルのすぐ後ろに多数のLEDを配置し、拡散板で均一にした後に液晶パネルを照らす方式です。この方式では、液晶パネルの各部分明るさを直接LEDの明るさを制御して調節することができます。これが部分駆動、ローカルディミング、エリアコントロールなどと呼ばれる機能です。これを使えば、画面内の真っ暗な部分はLEDを消灯してしまうこともできますので、コントラストが著しく改善されます。

上位機種の液晶テレビを選べば、画質に不満を感じることはほとんどないでしょう。

有機ELテレビ

有機ELテレビは、かなり価格が下がってきましたが、それでもまだ液晶テレビに比べるとかなり高いです。それは有機ELパネルが液晶パネルに比べて高価な部品であることに原因があります。そのためテレビメーカーは、最上位機種として有機ELを位置付け、高価格帯の商品として販売しています。そのため、前述の高画質化機能は通常は搭載されており、これらが省略された低価格帯の商品が無いので悩まずに済みます。

むしろ同一メーカー内の機種比較よりは、異なるメーカー間での機種比較の方が重要です。テレビ用の大型有機ELパネルは、韓国のLGが独占的に製造販売しており、数年前はどのメーカーもほぼ同じパネルを搭載していました。しかし、最近は一歩進んで、テレビメーカーとの共同開発により、同じLGが製造していてもパネルに差が出ています。今後はますますテレビメーカー間の差が出てくるでしょう。


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有機ELテレビと液晶テレビの比較:ソニーのブラビアの場合

日本のテレビメーカーは、最近の約15年間の厳しい事業環境により、撤退したり、買収されたメーカーがあることはご存知の通りです。

私は、東芝のREGZAが好きで、現在もREGZAの4K液晶テレビを使用していますが、ハイセンスに買収されて以降は人気は下がってしまったようです。現時点で人気の高い日本メーカーであり、性能的にもおすすめしたいのはソニーのブラビアです。ソニーのブラビアについて見てみましょう。

ソニーのブラビアでは、Z9Hが液晶テレビのハイエンドの製品です。しかし、これは200万円もする8Kテレビですので、ここでは4KテレビのハイエンドであるX9500Hシリーズという液晶テレビについて見てみます。有機ELテレビはA9Gシリーズがハイエンドです。

液晶テレビが182,700円で、有機ELテレビが274,910円です。この価格差はかなり大きいと感じます。

有機ELテレビ(A9Gシリーズ)の画質は、もちろん最高レベルです。しかし、液晶テレビ(X9500Hシリーズ)の画質が劣るかと言えば、2台を同時によく見比べて、真っ黒を表示した時にわずかに光が漏れるのがわかる程度の差しかわからないでしょう。

部屋の照明を消して、暗い部屋で映画をじっくり鑑賞する時以外には、ほとんど差が感じられず、特に明るい照明を点けたリビングで通常のテレビ番組を観た時には液晶の画質が劣ると感じることはないでしょう。むしろそのような明るい照明下では、真っ黒が表示できる有機ELテレビの方が照明の映り込みが目立つ可能性もあります。実際に、テレビ売り場でよく見比べてみましょう。

このような画質の比較以外に、現状では気になるのが有機ELテレビの画面の焼き付きと寿命です。

有機ELテレビの場合、原理的に焼き付きが起こる可能性があります。注意すべきなのは、メーカーのサイトや取扱説明書にもその旨が記載されており、焼き付きは「故障ではない」としていることです。詳しくはこちらの記事「有機ELテレビは焼き付きが起こるのか?対策は?保証は?」をご覧ください。

また有機ELテレビは、原理的に映像を表示する時間が長くなるほど発光材料が劣化しますし、明るく表示するほど劣化のスピードは速くなります。これはかつてのブラウン管テレビと同様です。そのためパネルの寿命は液晶テレビよりも短いです(*詳しくはこちらの記事「有機ELテレビの寿命は大丈夫なの?何年使えるか調べてみた!」で紹介しています)。

これらのことを理解した上で、高額な有機ELテレビをおすすめできるのは、その価格差が気にならない方に限られるのではないかと考えます。

(*2020年モデルについては、こちらの記事「【2020年モデル】有機ELと液晶はソニーのブラビアならばどれ?」で紹介しています。)

有機ELテレビと液晶テレビの比較:東芝のレグザの場合

東芝REGZAは、かつては高画質なテレビとしてテレビに詳しい層に高い人気がありました。特に「超解像」と呼ばれるアップコンバート機能が優れていて、その技術は今も継承されています。

4Kテレビは、ほとんどユーザーにとって地上波デジタル放送などの4Kよりも解像度の低いコンテンツの視聴に使われていることが多いのが現状です。そのため低解像度の映像を4Kに高めるアップコンバート機能は、高画質化のためのもっとも重要な機能の1つと言えます。

アップコンバート機能については、東芝REGZAとソニーブラビアがトップレベルです。ちなみに近所の家電量販店の売り場スタッフに尋ねても同じ意見でした。各メーカーの技術も年々進歩していますが、現時点でもまだ東芝レグザとソニーブラビアがワンランク上と感じます。

アップコンバート機能は、有機ELテレビでも液晶テレビでも共通して必要となる機能ですので、いずれを選ぶにしても東芝REGZAはチェックしておいた方が良いでしょう。

東芝REGZAには、有機ELテレビと液晶テレビがラインアップされています。有機ELテレビは文句なく高画質ですが、液晶テレビに比べて高額なのがデメリットです。ハイエンドの液晶テレビであるZ740Xシリーズは、多くの人に取って満足できる画質で、価格も有機ELテレビに比べてかなり安いのでおすすめです。

2020年モデルについては、こちらの記事「【2020年モデル】有機ELと液晶は東芝レグザならばどれ?」で紹介しています。

有機ELテレビと液晶テレビの比較:パナソニックのビエラの場合

パナソニックも歴史あるテレビメーカーですので、技術力には定評があります。有機ELパネルと液晶パネルも独自開発のものを最上位機種に搭載しています。
2020年モデルについては、こちらの記事「【2020年】有機ELと液晶はパナソニックのビエラならどれ?」をご覧ください。

有機ELテレビと液晶テレビ 買うならどっちがいい?

ここまでテレビを買うならば有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いかについて述べてきました。以下に整理します。

1.液晶テレビの上位機種であれば、かなり画質が高いです。このレベルの画質に不満を感じる方は、かなり画質に厳しい方で、ほとんどの方には有機ELテレビの画質と比べてそれほど差を感じないレベルです。

2.液晶テレビの下位機種は、高画質化機能が省略されているので、高画質なテレビを求める方にはおすすめできません。

3.有機ELテレビは、現時点では各テレビメーカーの上位機種のみで、いずれも高画質です。ただし、メーカー間の画質の差はあります。

4.有機ELテレビは、現状では焼き付きと寿命の問題が否定できません。このリスクを許容できない方にはおすすめできません。

有機ELテレビと液晶テレビの寿命は?

有機ELパネルの寿命が液晶パネルよりも短いことを前述しました。しかし、毎日どれぐらいの時間、テレビを視聴しているのでしょうか?テレビの平均的な買い替えサイクルは10年以下となっており、ほとんどの人の使用状況を考えると、有機ELのパネル寿命も製品として許容できるレベルにはなっていると考えられます。

また私が液晶テレビをこれまで使用してきた経験では、2台連続で8年未満でパネル以外の電子部品が故障してしまいました。したがって、10年未満で故障する可能性があると考えておいた方が良いでしょう。特に5年以内で故障してしまうとかなり痛いので、長期保証に入っておくことをおすすめします。

まとめ

有機ELテレビと液晶テレビ、どちらも魅力的なテレビです。性能と価格面から紹介しました。しかし、突き詰めれば好きな方を選べば良いでしょう。その場合も、それぞれの特徴を理解した上で選べば後悔しないでしょう。

注目!!
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