4Kテレビを買うならば、有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いのでしょうか?
大型の液晶テレビと有機ELテレビの価格も急速に下がっていますので、どれを選ぶべきか悩みますね。
本記事で有機ELテレビと液晶テレビの違いや画質の比較などを解説します。いくつかのポイントを理解して選べば好みのテレビを見つけられるでしょう!買ってから後悔しないように、ポイントを理解しておきましょう!
「とにかく一番高画質なテレビが欲しい!」という方は、ソニーブラビアの有機ELテレビと液晶テレビのフラッグシップモデルをチェックしましょう!ただし、価格も最高峰レベルです!
2023年に販売されるテレビの中で最高峰の画質となる可能性が高いのは、SONY BRAVIAの液晶テレビX95Lと有機ELテレビA95Kです。
X95Lは、ソニーブラビア2023年モデルの液晶テレビのフラッグシップモデルで、2022年モデルのX95Kの後継機種になります。
Mini LEDバックライトを搭載してモデルで、分割数を増やし、最高輝度も向上させた業界最高峰の液晶テレビに仕上がっています!
有機ELのテレビについては、ソニーブラビア2022年モデルのフラッグシップモデルであるA95Kの後継機種が発表されず、A95Kが継続販売されますので、これが2023年もフラッグシップモデルということになります。
QD-OLEDという新しい方式の有機ELパネルを搭載しているモデルです。ブラビアの有機ELテレビのラインアップの中で、最高峰に追加されたシリーズです。
注目モデルは他にもありますので、以下で詳しく紹介します!
有機ELテレビと液晶テレビはどっちがいい?【2023年モデル】
テレビは液晶(LCD)と有機EL(OLED)のどっちがいいのでしょうか?
まず結論を簡単にまとめます。下記に詳しく解説しますが、お時間が無い方・結論だけわかれば良いという方は、ここだけご覧いただければわかるようにしました。
テレビのことで悩みたくない方は好きな方を選ぶ
いきなり身も蓋もないことを言ってしまいますが、「テレビ売り場で実物を見て、気に入ったものを選ぶ」という方法は、あまりテレビのことで悩みたくない方にはおすすめです。そして、好きなテレビを選んだ後は、他のテレビを見ないで、比較しないようにすれば悩まずに済みます。
せっかく新しいテレビを購入して、その美しい映像を楽しめるのに、「やっぱりあっちのテレビを買った方が良かったかも・・・」などと考えて後悔するようになったらもったいないです。液晶テレビと有機ELテレビのどちらを選んだとしても、致命的な失敗になるようなことはありません。
特に画質・音響・機能の点で、他の機種よりも劣るテレビを買いたくない方、友人や知り合い、親戚の方が持っているテレビに負けたくないという方は、以下のようなソニーの上位機種を選べばまず間違いありません。
*ソニーの上位機種を選ぶ時に知っておいた方が良いことを1つ解説します!
ソニーのテレビ(ブラビア)は、2022年モデルから大幅に値上がりしました。またこれはソニーのテレビに限りませんが、発売直後がもっとも価格も高く、その後、時間の経過とともに価格が下がり続け、後継機種が発売されて型落ちになる頃に底値に到達します!
さらに液晶テレビの場合は、2022年モデルから最上位機種は65インチ以上、55インチ以下を選ぼうとするとより下のグレードになります。有機ELテレビでは最上位機種でも55インチがあります。また下位グレードでは48インチ・42インチなどのより小型のテレビがラインアップされています。
以上のことを考慮して、安く良いテレビを買いたいならば、断然型落ちモデルがおすすめです!
例えば、2022年の液晶テレビのフラッグシップモデルであるX95Kは、2023年モデルのX95Lに比べるとかなり安いです!
有機ELテレビの2番目のグレードの2022年モデルA80Kも、後継機種の2023年モデルA80Lに比べるとかなり安くなっています。
ソニーがブラビアでもっとも力を入れている技術の1つが、認知特性プロセッサー「XR」です。2023年モデルの液晶テレビでは、残念なことに65インチ以上のモデルにしか搭載されていません。2022年モデルであれば、50インチと55インチがあるX90Kに搭載されています。型落ちとなって価格もかなり下がっているのでお買い得です!
上位機種はもちろん中位以下の機種よりも値段が高いですが、テレビの価格がかなり下がっていますので、昔に比べればかなりお手頃の価格です。細かなスペックの違いなどを調べて比較することに手間と時間をかけたくないならば、悩まず上位機種を買えば良いでしょう。
液晶テレビをおすすめしたい方
もう少し画質の違いなどを理解した上で選びたいという場合、ほとんどの方には液晶テレビをおすすめします。
テレビ売り場に行って、最新の液晶テレビを観た時にその画質に不満を感じる人はかなり少数派です。じっくり見比べる時でさえ映像をよく観ないと違いが分かり難いレベルですので、日常的にリビングなどでテレビ番組を見る時になればほとんど気にならないレベルでしょう。
価格は圧倒的に液晶テレビの方が安いので、それほど差を感じないのであれば安い方をおすすめします。ただし、液晶テレビの中でも機種による画質の差は大きいので、上位機種をおすすめします。
50インチ・55インチならば、2022年モデルのX90Kが断然お買い得です!ソニーが注力している認知特性プロセッサー「XR」も搭載されています!
詳しくは下記で解説します。
有機ELテレビをおすすめしたい方
有機ELテレビならではの「真っ黒」を表示できる性能に魅力を感じる方・超薄型でスタイリッシュなテレビが欲しい方・最先端のテレビが欲しい方には、有機ELテレビをおすすめします。液晶テレビに比べてかなり高いですが、その価格差も気にならないという方に限定されます。
有機ELテレビと液晶テレビの画質比較・違い
ここではテレビとしてもっとも重要な画質について考えてみたいと思います。
画質を決定する要素はいくつかあります。具体的には、「精細度」「応答速度」「コントラスト」「色域(表示可能な色数)」などが基本的な要素です。さらに現在のテレビでは、「視野角」「アップコンバート」「反射防止」などの性能も重要になります。
精細度(解像度・画素数)
精細度は画面の画素数です。これはバラバラなわけではなく、ハイビジョン、4K、8Kなどの規格が定められています。8Kのテレビはシャープから2017年12月に世界で初めて発売されましたが、まだ製品の種類も少なく、高価ですので、特殊なテレビと言って良いでしょう。
主流のテレビとしては、4Kテレビがもっとも高画質で、ほとんどの人が購入を考えるならば8Kではなく4Kでしょう。4Kは画素数が3840×2160ですので、4Kテレビであれば有機ELテレビと液晶テレビで差はありません。
応答速度
テレビは、通常、毎秒60コマ(フレーム)の画面を作り、動画表示しています。60コマでは残像感があるため、ハイエンドのテレビでは毎秒120コマを表示する「倍速駆動」になっています。有機ELはそもそもの特性としては、液晶テレビよりも高速応答できる特徴があります。
しかし、同じ倍速駆動であれば、有機ELと液晶テレビの応答速度はほぼ同等と考えて良いでしょう。実際、毎秒60コマでは違和感あるのですが、ほとんどの動画は倍速駆動ならばほとんど違和感なく楽しめます。
コントラストと最大輝度
コントラストとは、「白を表示した時の明るさと黒を表示した時の明るさの比」のことです。有機ELは「黒の締まりが良い」ということで有名です。実際、家電量販店で実物を見ればすぐにわかりますが、黒が本当に真っ黒に見えます。
これは画像を表示する上では非常にメリットがある特性です。したがって、コントラストでは液晶テレビは有機ELテレビにかないません。
しかし、有機ELテレビは自発光方式であるため焼き付きを起こしやすく、白表示時の明るさを液晶テレビに比べると抑え目にしないといけないという制約があります。映画館のように部屋を暗くするのではなく、ある程度以上明るい照明下でテレビを見る場合は、明るさを制限しないといけないことがデメリットになることもあります。
画面に明るい照明からの外光が映り込みやすく、「黒」を表示しても表面での反射があるために真っ暗に見えないことが多くなります。このような環境下では、有機ELテレビと液晶テレビのコントラストの差が小さくなります。
暗いシーンが多い映画などをじっくり鑑賞したい方には、有機ELテレビがおすすめです。地上波デジタル放送などを明るいリビングで見ることがほとんどであれば、液晶テレビの上位機種でもそれほど差はありません。
また液晶テレビでもMiniLEDバックライトを搭載したモデルは、有機ELテレビにかなり近いレベルまでコントラストが向上しています。
最大輝度は圧倒的に液晶テレビの方が高いです。真っ黒を表示するのは苦手でも、非常に明るい映像を表示するのは得意ですので、メリハリのある映像を表示できます。特に明るい部屋などで見る時に強みを発揮します。
有機ELテレビは最大輝度では液晶テレビに劣るのですが、真っ黒が表示できるので、部屋を暗くして映画などを観るテレビとしては最適です。ただし、年々改善されており、映像を一部分を高い輝度にすることができるようになっています。
色域(表示可能な色数)
色域を拡大する努力が各社で進められていて、本当に日進月歩です。製品ごとの差もありますので一言では言い難いのですが、高性能なもの同士を比較した場合は、液晶ディスプレイに軍配が上がります。
ただし、ソニーブラビア2022年モデルのA95Kシリーズについては、QD-OLEDパネルの採用により、有機ELテレビでありながら、世界最高レベルの広色域となっています!
色域の違いは、色域が異なるテレビを並べて比較するとすぐにわかるのですが、単体で見た場合は少々分かり難いです。
色域に関しては、現在は過渡期です。映像はカメラ等によって映像信号として記録され、それをテレビで再生して視聴することができます。現在の地デジの映像信号では色域が狭く、テレビ上で色域を拡大していて表示するというややこしいことをしています。
例えば深く鮮やかなエメラルドグリーンの場合、カメラで撮影して映像信号として記録すると、そのままの色で記録することができず、もっと白っぽい鮮やかではないエメラルドグリーンとして記録されてしまいます。色域の広いテレビではこの映像信号から本来の深く鮮やかなエメラルドグリーンに近づけて表示します。このようにCG(コンピューターグラフィック)的な画像処理をしなければなりません。
4K/8K放送では初めから広い色域で記録された映像信号が利用できますので、そのままテレビに表示できるようになります。
視野角とカラーシフト
視野角は、斜め方向でどこまで画像が見られるかという角度を表しています。しかし、正面と斜めで見た時の色の変化(カラーシフト)という特性も重要となります。
有機ELテレビは視野角は広いのですが、正面と斜めのカラーシフトが大きいという傾向がありました。しかし、年々改良されていて、最新の上位機種ならばかなり注意深く見なければカラーシフトがわからないレベルになっています。
特に最新のQD-OLEDパネルを搭載したソニーブラビアのA95Kシリーズでは、ほぼカラーシフトは解決されたと言っていいレベルです。
最新モデルでは、有機ELテレビよりも液晶テレビの方がカラーシフトが大きいです。
液晶テレビの場合、IPSではこの正面と斜めのカラーシフトは小さく、VAではカラーシフトが比較的大きいです。しかし、VAはコントラストがIPSよりも優れています。極端に斜め方向から見ない使い方ならば、VAのカラーシフトはそれほど気にならないこともあります。
アップコンバート
現在、多くの映像信号がハイビジョンですので、これを4Kテレビで表示する場合はアップコンバートしています。これは画像エンジンによる信号処理ですので、有機ELテレビと液晶テレビの差というよりは、メーカー・製品による差(画像エンジンによる差)となります。実物を見て好みのものを選びましょう。
反射防止
家電量販店のテレビ売り場で見るとわかりますが、部屋の照明が画面に映り込みます。反射防止の処理にコストをかけている製品ほど映り込みが少なく、画面が見やすいです。
有機ELテレビと液晶テレビの画質の違いのまとめ
以上、主なチェックポイントについて紹介しました。簡単にまとめると、以下の2点が主な違いということになります。
1.コントラストは有機ELテレビの方が高い。また最大輝度は液晶テレビの方が高い。したがって、映画などを暗めの部屋で鑑賞するには有機ELテレビ、明るい部屋でバラエティなどを観るならば液晶テレビがおすすめです。
2.有機ELテレビも液晶テレビも、上位機種はかなり視野角が広くなっています。正面と斜めでの色変化(カラーシフト)は有機ELテレビの方が少ないです。液晶テレビでも上位機種はかなりカラーシフトは小さくなっていますが、有機ELに比べると大きいです。
これらの違いを意識して、家電量販店などで実物を見て確認すると良いでしょう。
画質による有機ELテレビと液晶テレビの選び方
前述の画質のチェックポイントから有機ELテレビと液晶テレビの選び方の基本を解説します。
液晶テレビ
ソニー、東芝、シャープなどの液晶テレビのラインアップをみると、価格帯が広いことがわかります。高画質のテレビを求めるのであれば、基本的には上位機種を選びましょう。上位機種には様々な画質を高める機能が搭載されていますが、価格が下がるほどそれらの機能が省略されているためです。
最近は、低価格帯のテレビは高画質化機能の省略が露骨になり、同一メーカーのテレビと比較してもかなり画質が低下しています。正直なところ、私には耐え難いレベルの画質です。液晶テレビの価格低下のため、最上位機種でも有機ELテレビよりはかなり安いので、上位機種をおすすめします。
最上位機種と2番目以降の機種では、バックライトに違いがある場合があります。おすすめは「直下型バックライト」+「部分駆動(ローカルディミング)」を搭載している機種です。その最高峰はMiniLEDバックライトを搭載している機種です!
バックライトには直下型とエッジライト型があります。スマホやノートパソコンはエッジライト型で、液晶パネルの背面に導光板という透明な板状部材が配置されており、このエッジにLEDを設置して光を入射させます。その光を板全体に均一に広げ、液晶パネル背面全体を照らす方式です。
直下型はもっと単純で、液晶パネルのすぐ後ろに多数のLEDを配置し、拡散板で均一にした後に液晶パネルを照らす方式です。この方式では、液晶パネルの各部分明るさを直接LEDの明るさを制御して調節することができます。
これが部分駆動、ローカルディミング、エリアコントロールなどと呼ばれる機能です。これを使えば、画面内の真っ暗な部分はLEDを消灯してしまうこともできますので、コントラストが著しく改善されます。
上位機種の液晶テレビを選べば、画質に不満を感じることはほとんどないでしょう。
有機ELテレビ
有機ELテレビは、かなり価格が下がってきましたが、それでもまだ液晶テレビに比べるとかなり高いです。それは有機ELパネルが液晶パネルに比べて高価な部品であることに原因があります。
そのため多くのテレビメーカーは、最上位機種として有機ELを位置付け、高価格帯の商品として販売しています。そのため、前述の高画質化機能は通常は搭載されており、これらが省略された低価格帯の商品が無いので悩まずに済みます。
上の2022年モデルは高価ですので、型落ちになる2021年モデルも以下に載せておきます。
むしろ同一メーカー内の機種比較よりは、異なるメーカー間での機種比較の方が重要です。
テレビ用の大型有機ELパネルは、韓国のLGが独占的に製造販売しており、数年前はどのメーカーもほぼ同じパネルを搭載していました。しかし、最近は一歩進んで、テレビメーカーとの共同開発により、同じLGが製造していてもパネルに差が出ています。
今後はますますテレビメーカー間の差が出てくるでしょう。
有機ELテレビと液晶テレビの比較
ソニー ブラビア(SONY BRAVIA)
日本のテレビメーカーは、最近の約15年間の厳しい事業環境により、撤退したり、買収されたメーカーがあることはご存知の通りです。
現時点で業績好調で、積極的な研究開発を続けている日本のテレビメーカーと言えばソニー(SONY)です。ソニーは、テレビ(ディスプレイ)技術において今でも世界のトップを走るテクノロジーリーダーで、テレビの画質や音響、インターネット機能などにおいても最高峰と言って良いでしょう。
冒頭でも述べましたように、全メーカーの2022年モデルの中で最高峰の画質となる可能性が高いのは、SONY BRAVIAのA95Kシリーズです。
QD-OLEDという新しい方式の有機ELパネルを搭載しているモデルです。ブラビアの有機ELテレビのラインアップの中で、最高峰に追加されたシリーズです。
同じソニーブラビアのラインアップの中で液晶テレビの最高峰は、SONY BRAVIA X95Kシリーズです!
Mini LEDバックライト搭載で、トップレベルのコントラストです!メリハリがある、高輝度で華やかな映像が楽しめます!
ソニーのテレビ、ブラビア(Bravia)2022年モデルの有機ELテレビがA80Kシリーズ、液晶テレビの55インチ・55インチの最上位機種がX90Kシリーズです。型落ちになって価格もかなり下がっています。
2023年モデルの液晶テレビでは、ソニーの誇る認知特性プロセッサー「XR」は65インチ以上のモデルにしか搭載されていません。2022年モデルならばX90Kシリーズに搭載されていますので、その点でもおすすめです!
かなり価格差があり、液晶テレビの方が安いです。
有機ELテレビ(A90Jシリーズ)の画質は、もちろん最高レベルです。しかし、液晶テレビ(X90Jシリーズ)の画質が劣るかと言えば、2台を同時によく見比べて、真っ黒を表示した時にわずかに光が漏れるのがわかる程度の差しかわからないでしょう。
部屋の照明を消して、暗い部屋で映画をじっくり鑑賞する時以外には、ほとんど差が感じられず、特に明るい照明を点けたリビングで通常のテレビ番組を観た時には液晶の画質が劣ると感じることはないでしょう。
むしろそのような明るい照明下では、真っ黒が表示できる有機ELテレビの方が照明の映り込みが目立つ可能性もあります。実際に、テレビ売り場でよく見比べてみましょう。
このような画質の比較以外に、現状では気になるのが有機ELテレビの画面の焼き付きと寿命です。
有機ELテレビの場合、原理的に焼き付きが起こる可能性があります。注意すべきなのは、メーカーのサイトや取扱説明書にもその旨が記載されており、焼き付きは「故障ではない」としていることです。詳しくはこちらの記事「有機ELテレビは焼き付きが起こるのか?対策は?保証は?」をご覧ください。
また有機ELテレビは、原理的に映像を表示する時間が長くなるほど発光材料が劣化しますし、明るく表示するほど劣化のスピードは速くなります。これはかつてのブラウン管テレビと同様です。そのためパネルの寿命は液晶テレビよりも短いです(*詳しくはこちらの記事「有機ELテレビの寿命は大丈夫なの?何年使えるか調べてみた!」で紹介しています)。
これらのことを理解した上で、高額な有機ELテレビをおすすめできるのは、その価格差が気にならない方に限られるのではないかと考えます。
ソニーのブラビアの「2022年モデル」については、こちらの記事で紹介しています。7月から順次発売されます!
シャープ アクオス(SHARP AQUOS)
シャープ(SHARP)からは、2021年12月に最新の液晶テレビ(AQUOS XLED)が発売されました。MiniLEDバックライトと量子ドットを搭載した機種で、現在販売されている液晶テレビの中では最高画質と言って良いレベルです!
55型は2022年2月下旬に発売された2022年モデルです。
シャープは有機ELテレビ(AQUOS OLED)を販売しています。LGと共同開発した有機ELパネルを搭載し、高画質のモデルです。
2022年モデルは、ES1と1EQ1・EQ2です。ES1は、第2世代高輝度有機EL「S-Brightパネル」を搭載し、これまで弱点とされてきた高輝度を実現しています!
2022年モデルが発売されたので、型落ちになる2021年モデルがお買い得価格になっています!
注目したいのは、シャープは有機ELテレビのAQUOS OLEDよりも液晶テレビのAQUOS XLEDの方をAQUOSのフラッグシップとしていることです。AQUOS XLEDが発売されたばかりということもありますが、実際の販売価格もAQUOS XLEDの方が高いです。
実物を見た印象としても、高輝度・高コントラスト・広色域で、明るいリビングで映像を楽しむならば現時点でもっとも高画質なモデルと考えて良いでしょう!
レグザ(REGZA)旧東芝レグザ
東芝REGZAは、かつては高画質なテレビとしてテレビに詳しい層に高い人気がありました。特に「超解像」と呼ばれるアップコンバート機能が優れていて、その技術は今も継承されています。
4Kテレビは、ほとんどユーザーにとって地上波デジタル放送などの4Kよりも解像度の低いコンテンツの視聴に使われていることが多いのが現状です。そのため低解像度の映像を4Kに高めるアップコンバート機能は、高画質化のためのもっとも重要な機能の1つと言えます。
アップコンバート機能については、東芝REGZAとソニーブラビアがトップレベルです。ちなみに近所の家電量販店の売り場スタッフに尋ねても同じ意見でした。ただし、各メーカーの技術も年々進歩しています。映像を見た時の印象には個人差もありますので、実物を見て確認すると良いでしょう。
アップコンバート機能は、有機ELテレビでも液晶テレビでも共通して必要となる機能ですので、いずれを選ぶにしても東芝REGZAはチェックしておいた方が良いでしょう。
2022年モデルの東芝REGZAには、有機ELテレビと液晶テレビがラインアップされています。有機ELテレビは文句なく高画質ですが、液晶テレビに比べて高額なのがデメリットです。
しかし、液晶テレビのフラッグシップモデルは、MiniLEDと量子ドットを搭載し、大幅に画質を向上させたため、価格もかなりアップしました。それでも有機ELテレビの方が高いですね。
2022年モデルはかなり値上がりしますので、型落ちになる2021年モデルはかなりお買い得な印象です。そのため以下に載せておきます。
2021年モデルのハイエンドの液晶テレビであるZ740XSシリーズは、多くの人に取って満足できる画質で、価格も有機ELテレビに比べてかなり安いのでおすすめです。
最高画質の4K有機レグザのX8900Kシリーズもかなり価格が下がっています!
REGZA(レグザ)の2022年モデルについてこちらの記事で紹介しています。
パナソニック ビエラ(Panasonic VIERA)
パナソニック(Panasonic)も歴史あるテレビメーカーですので、技術力には定評があります。有機ELパネルと液晶パネルも独自開発のものを最上位機種に搭載しています。
2022年モデルのパナソニックの有機ELテレビのフラッグシップモデルは、ビエラLZ2000シリーズです!
2021年モデルのJZ2000シリーズが、2021年に日本で発売された全メーカーの有機ELテレビの中で、専門家が高い評価をしていましたので、その後継モデルとなるLZ2000シリーズはもちろん期待できます!
「4K有機ELビエラ史上最高の画質・音質」と公式サイトに記載されています!
2022年モデルのパナソニックの液晶テレビのフラッグシップモデルは、ビエラLX950シリーズです!
ライバルメーカーのように、MiniLEDや量子ドットを搭載したわけではなく、2021年モデルのJX950シリーズとスペック的に大きな違いは無いようです。
*リモコンにDisney+とParaviのボタンが追加されるなどの進歩はあります。
2022年モデルはかなり価格が上昇しますので、お買い得な2021年モデルも以下に載せておきます。
2021年モデルのパナソニックのテレビ、ビエラ(VIERA)の有機ELテレビのフラッグシップは、JZ2000シリーズです。前モデルから大幅に画質を向上させ、雑誌のレビューなどでも高く評価されています。
最大の特徴は、「ビエラ史上最高」の高コントラストと高音響です!
有機EL(OLED)は、締まった黒が表示でき、高コントラストであることは広く知られています。しかし、有機ELパネルの焼き付きを防ぐために、最高輝度(明るさ)を液晶テレビよりもかなり抑えています。高輝度で表示させると有機ELの発光材料が劣化しやすいためです。
現在の有機ELテレビのパネルは、LGグループがほぼ独占的に生産・供給しています。そのため、パナソニックだけでなく、ソニーやシャープなどの競合メーカーもLGグループから調達します。
しかし、パナソニックやソニーは、有機ELの研究開発力はありますので、LGと協力してある程度専用のカスタマイズをしています。さらに入手したパネルだけでなく、それを組み込むテレビの設計段階から様々な工夫を盛り込んでいます。
特にJZ2000シリーズでは、有機ELパネルの放熱設計に独自の工夫を盛り込んでおり、これまでを上回る高輝度を実現しています。有機ELに電流を流し、発光させる時にどうしても熱が発生し、熱が蓄積すると発光材料の劣化が進んでしまいます。したがって、放熱能力を向上させることで輝度を高めることができたということです。
テレビは、映像だけでなく、音響も重要です。一見同じようなテレビでも、スピーカーの出力や音響効果に大きな違いがある場合があります。どんなに画質が高くても、音響の品質が低いと、臨場感がかなり損なわれます。
特にJZ2000シリーズでは、総合出力125Wで、立体音響を実現する5.1ch スピーカー+2chイネーブルドスピーカーが搭載されています!現在販売されているテレビの中でもトップレベルです!
4K映像を楽しむならば、現時点で最高レベルのテレビですね!
2021年モデルのパナソニックの液晶テレビのフラッグシップは、JX950シリーズです!
IPS液晶搭載で広い視野角です。エリアごとに分割駆動できるバックライトと、エリアコントラスト制御により、HLG/HDR10/HDR10+/Dolby Vision対応の高コントラスト映像を表示できます!
またHDMI2.1規格の4K・120Hz対応です。
ハイセンス(Hisense)
ハイセンス(Hisense)は、レグザを開発する元東芝映像ソリューション(現在のTVS RGZA)を買収し、その技術をハイセンスブランドのテレビの開発に活用しています。
「廉価版のレグザ」と呼ばれるほど、技術力は向上し、かつてのハイセンスのテレビを見たことがあれば、一目で分かるほど画質が高くなりました。
特に東芝レグザが好きだった人にとっては、映像の作り方が似ていて、さらに安いのでオススメです!
ハイセンスのテレビの2022年モデルは、4K液晶テレビのフラッグシップモデルU9Hシリーズが発売されました。有機ELテレビについては、まだ発表されていません。
U9Hシリーズは、MiniLEDバックライトと量子ドット(QD)を搭載した4K液晶テレビです!現在製品レベルで利用可能な最新技術をフルに導入したテレビで、プロセッサーはREGZAと共同開発した「NEOエンジン Pro」が搭載されています。
つまり、最新のハードウェアをREGZAの流れを受けた技術で存分に活用しているわけで、これならトップレベルの高画質になりますね〜!
そしてもっとも衝撃を受けるのはその価格です。ライバルメーカーのMiniLEDバックライトと量子ドットを搭載したフラッグシップモデルと比較するとすぐにわかりますが、「激安」です!
こんな値付けをされてしまうと、ライバルメーカーは困りますね。同レベルの価格で販売できるのは、同じく中国メーカーのTCLぐらいではないでしょうか?
2021年モデルのフラッグシップのU8FGシリーズが、さらに値段が下がってお得なので、以下に載せておきます。
U8FGシリーズは、ハイセンスの液晶テレビのラインアップの中のフラッグシップモデルで、当然のことながら高画質なのですが、それがこの低価格なので驚きます!
2022年モデルの有機ELテレビは発表されていないので、2021年モデルのX8Fシリーズを載せておきます。
有機ELテレビの特徴である「締まった黒の表示」や高コントラストを存分に堪能できます。
そしてこんな高画質な有機ELテレビが、これほどの低価格ですのでビックリです!生産は終了していますので、在庫限りです!
LG
LGはサムスンに次ぐ、世界2位のテレビメーカーですので、間違いなく高い研究開発力のあるメーカーです。特にテレビ用の大型有機ELパネルについては、ほぼ独占的に製造し、LGグループ内だけでなく、多くのテレビメーカーに供給しています。
液晶テレビは、IPSパネルを搭載したモデルが得意です。2022年モデルは、MiniLEDバックライトと量子ドット(QD)を搭載したQNED85JQAシリーズがおすすめです!
2022年モデルの有機ELテレビは、OLED G2シリーズがフラッグシップモデルです。「OLED evo Gallerry Edition」と呼ばれる「LG史上最高の高輝度・色純度」の有機ELパネルを搭載しています。
LGは世界有数のテレビメーカーですので、技術力&コスト競争力も高く、性能・機能でもトップレベルです。液晶と有機ELのどちらを選んでも満足できるでしょう!
テレビは液晶と有機ELのどっちがいい?メリットとデメリット
ここまでテレビを買うならば有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いかについて述べてきました。以下に整理します。
1.液晶テレビの上位機種であれば、かなり画質が高いです。このレベルの画質に不満を感じる方は、かなり画質に厳しい方で、ほとんどの方には有機ELテレビの画質と比べてそれほど差を感じないレベルです。
2.液晶テレビの下位機種は、高画質化機能が省略されているので、高画質なテレビを求める方にはおすすめできません。
3.有機ELテレビは、現時点では各テレビメーカーの上位機種のみで、いずれも高画質です。ただし、メーカー間の画質の差はあります。
4.有機ELテレビは、現状では焼き付きと寿命の問題が否定できません。このリスクを許容できない方にはおすすめできません。「有機ELテレビを買って後悔した!」というコメントが聞かれるのは、比較的短期間で画面が焼き付いてしまうケースです。しかし、最新の有機ELテレビは様々な焼付き防止機能が搭載され、以前に比べて焼付きのリスクは低くなっています。
有機ELテレビでも液晶テレビでも、ハイエンドモデルを選べば、最新の高画質を楽しめます!
2023年のハイエンドモデルを「高い!」と感じるならば、2022年のハイエンドモデルが格安になっているのでおすすめです!ほんの少し前には最新モデルでしたので、機能的にも不満を感じる点は少ないでしょう。
有機ELテレビの2番目のグレードの2022年モデルA80Kも、後継機種の2023年モデルA80Lに比べるとかなり安くなっています。
ソニーがブラビアでもっとも力を入れている技術の1つが、認知特性プロセッサー「XR」です。2023年モデルの液晶テレビでは、残念なことに65インチ以上のモデルにしか搭載されていません。2022年モデルであれば、50インチと55インチがあるX90Kに搭載されています。型落ちとなって価格もかなり下がっているのでお買い得です!
まとめ
有機ELテレビと液晶テレビ、どちらも魅力的なテレビです。性能と価格面から紹介しました。しかし、突き詰めれば好きな方を選べば良いでしょう。その場合も、それぞれの特徴を理解した上で選べば後悔しないでしょう。
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