4Kテレビを買うならば、有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いのでしょうか?
大型の液晶テレビと有機ELテレビの価格も急速に下がっていますので、どれを選ぶべきか悩みますね。
本記事で有機ELテレビと液晶テレビの違いや画質の比較などを解説します。いくつかのポイントを理解して選べば好みのテレビを見つけられるでしょう!買ってから後悔しないように、ポイントを理解しておきましょう!
「細かいことは面倒なので、とにかく高画質でお買い得なテレビが欲しい!」という方は、レグザの2024年モデルの有機ELテレビX9900NおよびX8900Nと液晶テレビZ970NおよびZ870Nをおすすめします!
いずれもレグザ(REGZA)のハイエンドモデルですので、画質&音響&機能はトップレベルです!さらに同レベルのライバルメーカーの製品に比べて安いことが多いです!(*セールなどで価格は変動しますので、適宜ご確認ください)
注目モデルは他にもありますので、以下で詳しく紹介します!
テレビは液晶と有機ELのどっちがいい?
テレビは液晶(LCD)と有機EL(OLED)のどっちがいいのでしょうか?
まず結論を簡単にまとめます。下記に詳しく解説しますが、お時間が無い方・結論だけわかれば良いという方は、ここだけご覧ください。
テレビのことで悩みたくない方は好きな方を選ぶ
いきなり身も蓋もないことを言ってしまいますが、「テレビ売り場で実物を見て、気に入ったものを選ぶ」という方法は、あまりテレビのことで悩みたくない方にはおすすめです。そして、好きなテレビを選んだ後は、他のテレビを見ないで、比較しないようにすれば悩まずに済みます。
せっかく新しいテレビを購入して、その美しい映像を楽しめるのに、「やっぱりあっちのテレビを買った方が良かったかも・・・」などと考えて後悔するようになったらもったいないです。液晶テレビと有機ELテレビのどちらを選んだとしても、致命的な失敗になるようなことはありません。
特に画質・音響・機能の点で、他の機種よりも劣るテレビを買いたくない方、友人や知り合い、親戚の方が持っているテレビに負けたくないという方は、ソニーまたはレグザの上位機種を選べばまず間違いありません。
テレビは液晶と有機ELのどっち?2022年・2023年モデルが安い!
「ソニーやレグザの上位機種は値段が高い!」と感じる方!発売後の価格下落について理解しておくと役立つかもしれません。
ソニーとレグザに限りませんが、発売直後がもっとも価格も高く、その後、時間の経過とともに価格が下がり続け、後継機種が発売されて型落ちになる頃に底値に到達します!
さらに液晶テレビの場合は、2022年モデルから最上位機種は65インチ以上、55インチ以下を選ぼうとするとより下のグレードになります。有機ELテレビでは最上位機種でも55インチがあります。また下位グレードでは48インチ・42インチなどのより小型のテレビがラインアップされています。
以上のことを考慮して、安く良いテレビを買いたいならば、断然型落ちモデルがおすすめです!液晶も有機ELもどっちも高性能です!
例えば、2022年の液晶テレビのフラッグシップモデルであるX95Kと、2023年モデルのX95Lはかなり安いです!
有機ELテレビの2番目のグレードの2022年モデルA80Kも、後継機種の2023年モデルA80Lに比べるとかなり安くなっています。
ソニーがブラビアでもっとも力を入れている技術の1つが、認知特性プロセッサー「XR」です。2023年モデルの液晶テレビでは、この「XR」が搭載されているもっとも安いモデルがX90Lです。
X90Lの前のモデルの2022年モデルX90Kも、型落ちとなって価格がかなり下がっているのでお買い得です!
上位機種はもちろん中位以下の機種よりも値段が高いですが、テレビの価格がかなり下がっていますので、昔に比べればかなりお手頃の価格です。細かなスペックの違いなどを調べて比較することに手間と時間をかけたくないならば、悩まず上位機種を買えば良いでしょう。
実は、レグザの2024年モデルもかなり安くなっています!
液晶テレビをおすすめしたい方
もう少し画質の違いなどを理解した上で選びたいという場合、ほとんどの方には液晶テレビをおすすめします。
テレビ売り場に行って、最新の液晶テレビを観た時にその画質に不満を感じる人はかなり少数派です。じっくり見比べる時でさえ映像をよく観ないと違いが分かり難いレベルですので、日常的にリビングなどでテレビ番組を見る時になればほとんど気にならないレベルでしょう。
価格は圧倒的に液晶テレビの方が安いので、それほど差を感じないのであれば安い方をおすすめします。ただし、液晶テレビの中でも機種による画質の差は大きいので、上位機種をおすすめします。
50インチ・55インチならば、2022年モデルのX90Kが断然お買い得です!ソニーが注力している認知特性プロセッサー「XR」も搭載されています!
詳しくは下記で解説します。
有機ELテレビをおすすめしたい方
有機ELテレビならではの「真っ黒」を表示できる性能に魅力を感じる方・超薄型でスタイリッシュなテレビが欲しい方・最先端のテレビが欲しい方には、有機ELテレビをおすすめします。液晶テレビに比べてかなり高いですが、その価格差も気にならないという方に限定されます。
有機ELテレビで失敗!後悔!
ここでは「有機ELテレビを買って失敗した!」「後悔した!」というパターンを紹介します。
【焼き付きが発生】
日本で有機ELテレビが初めて発売された頃の製品は、焼き付きがかなり話題になりました。
その後、地道に改良が進められ、2023年現在の最新の機種ではかなり焼き付きが起こる可能性は低くなっています。
そのため、焼き付きをそれほど心配する必要はないという意見もよく聞きますが、製品の取扱説明書には焼き付きが起こる可能性があると記載されていることは知っておいた方が良いでしょう。
【寿命が短い】
有機ELテレビと液晶テレビのディスプレイパネルそのものの寿命を比較すると、有機ELの方が短いとされています。
それでも有機ELテレビの発売から猛烈なスピードで改良が進められ、最近の製品はかなりよくなっているようです。
むしろ有機ELのディスプレイパネルそのものの寿命よりも、テレビ内部で使用されているその他の部品の寿命の方が原因となって故障することもあるようです。
【映り込みで目が疲れる】
ほとんどの有機ELテレビの反射防止処理のクオリティは高いのですが、ハイエンドの液晶テレビよりも映り込みが目立ちやすく、使用環境によっては目が疲れることがあります。
【有機ELテレビの価格が高い】
頑張って高価な有機ELテレビを買ったのに、かなり安い液晶テレビとの違いがよくわからないということもあります。通常は有機ELテレビの方が高画質であることが多いですが、液晶テレビもかなり高画質ですので、2台並べて注意深く比較しないと違いがよくわからないなんてことはよくあります。
すでに買ってしまったら、他の製品と比較しない方がよいかもしれません。
有機ELテレビのデメリットについてこちらの記事で紹介しています。
液晶よりも有機ELの方が目に優しい?
「有機ELの方が液晶に比べてブルーライトの比率が低いために目に優しい」という意見もありますが、医学的には結論が出ていません。また有機ELの方が映り込みが目立って目が疲れるという意見もあります。
原理的・光学的には、広色域(表示できる色数が多い)ほど画面から出る光のスペクトルは類似した形状になっていきます。したがって、ハイエンドモデルほどブルーライトの比率はそれほど大きくないでしょう。
その他、使い方で目への負担は大きく下げられるものです。液晶でも有機ELでも目への影響はあまり重視しなくてもよいでしょう。
有機ELと液晶のどっちが目に優しいのかについてこちらの記事で紹介しています。
ミニLEDテレビは液晶テレビ
最近、ミニLEDテレビという新しいテレビが人気です。これは液晶テレビのバックライトにミニLEDという素子を用いたもので、最新の液晶テレビです。
従来の液晶テレビにもLEDがバックライトに用いられています。ミニLEDとはその名の通り、通常のLEDよりも小さなLEDのことです。
これを液晶パネルの直下(真後ろ)に多数敷き詰め、表示する映像に合わせて適宜各ミニLEDを調光することで、格段に高コントラストの映像表示を可能にしています。
ミニLEDテレビについてこちらの記事で詳しく紹介しています。
有機ELテレビと液晶テレビの画質比較・違い
ここではテレビとしてもっとも重要な画質について考えてみたいと思います。
画質を決定する要素はいくつかあります。具体的には、「精細度」「応答速度」「コントラスト」「色域(表示可能な色数)」などが基本的な要素です。さらに現在のテレビでは、「視野角」「アップコンバート」「反射防止」などの性能も重要になります。
精細度(解像度・画素数)
精細度は画面の画素数です。これはバラバラなわけではなく、ハイビジョン、4K、8Kなどの規格が定められています。8Kのテレビはシャープから2017年12月に世界で初めて発売されましたが、まだ製品の種類も少なく、高価ですので、特殊なテレビと言って良いでしょう。
8Kテレビについてこちらの記事で紹介しています。
主流のテレビとしては、4Kテレビがもっとも高画質で、ほとんどの人が購入を考えるならば8Kではなく4Kでしょう。4Kは画素数が3840×2160ですので、4Kテレビであれば有機ELテレビと液晶テレビで差はありません。
応答速度・倍速機能
テレビは、通常、毎秒60コマ(フレーム)の画面を作り、動画表示しています。60コマでは残像感があるため、ハイエンドのテレビでは毎秒120コマを表示する「倍速駆動」になっています。有機ELはそもそもの特性としては、液晶テレビよりも高速応答できる特徴があります。
しかし、同じ倍速駆動であれば、有機ELと液晶テレビの応答速度はほぼ同等と考えて良いでしょう。実際、毎秒60コマでは違和感あるのですが、ほとんどの動画は倍速駆動ならばほとんど違和感なく楽しめます。倍速駆動ができる倍速機能付きのテレビがおすすめです。
テレビの倍速機能についてこちらの記事で紹介しています。
コントラストと最大輝度
コントラストとは、「白を表示した時の明るさと黒を表示した時の明るさの比」のことです。有機ELは「黒の締まりが良い」ということで有名です。実際、家電量販店で実物を見ればすぐにわかりますが、黒が本当に真っ黒に見えます。
これは画像を表示する上では非常にメリットがある特性です。したがって、コントラストでは液晶テレビは有機ELテレビにかないません。
しかし、有機ELテレビは自発光方式であるため焼き付きを起こしやすく、白表示時の明るさを液晶テレビに比べると抑え目にしないといけないという制約があります。映画館のように部屋を暗くするのではなく、ある程度以上明るい照明下でテレビを見る場合は、明るさを制限しないといけないことがデメリットになることもあります。
画面に明るい照明からの外光が映り込みやすく、「黒」を表示しても表面での反射があるために真っ暗に見えないことが多くなります。このような環境下では、有機ELテレビと液晶テレビのコントラストの差が小さくなります。
暗いシーンが多い映画などをじっくり鑑賞したい方には、有機ELテレビがおすすめです。地上波デジタル放送などを明るいリビングで見ることがほとんどであれば、液晶テレビの上位機種でもそれほど差はありません。
また液晶テレビでもMiniLEDバックライトを搭載したモデルは、有機ELテレビにかなり近いレベルまでコントラストが向上しています。
最大輝度は圧倒的に液晶テレビの方が高いです。真っ黒を表示するのは苦手でも、非常に明るい映像を表示するのは得意ですので、メリハリのある映像を表示できます。特に明るい部屋などで見る時に強みを発揮します。
有機ELテレビは最大輝度では液晶テレビに劣るのですが、真っ黒が表示できるので、部屋を暗くして映画などを観るテレビとしては最適です。ただし、年々改善されており、映像を一部分を高い輝度にすることができるようになっています。
色域(表示可能な色数)
色域を拡大する努力が各社で進められていて、本当に日進月歩です。製品ごとの差もありますので一言では言い難いのですが、高性能なもの同士を比較した場合は、液晶ディスプレイに軍配が上がります。
ただし、ソニーブラビア2022年モデルのA95Kシリーズについては、QD-OLEDパネルの採用により、有機ELテレビでありながら、世界最高レベルの広色域となっています!
QD-OLEDについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
QD-OLEDのQDとは量子ドット(Quantum Dot)のことで、青色のOLEDパネルの前面にQDを配置したことでQD-OLEDと名付けられています。
量子ドットは、QD-OLEDよりも数年前から液晶テレビのバックライトに組み込まれて製品化されていて、一般に量子ドットテレビと言えば量子ドットを搭載した液晶テレビのことを指します。
例えば以下のレグザの2024年モデルの上位機種は、量子ドットシートとミニLEDバックライトを搭載した高画質液晶テレビです。
量子ドットについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
色域の違いは、色域が異なるテレビを並べて比較するとすぐにわかるのですが、単体で見た場合は少々分かり難いです。
色域に関しては、現在は過渡期です。映像はカメラ等によって映像信号として記録され、それをテレビで再生して視聴することができます。現在の地デジの映像信号では色域が狭く、テレビ上で色域を拡大していて表示するというややこしいことをしています。
例えば深く鮮やかなエメラルドグリーンの場合、カメラで撮影して映像信号として記録すると、そのままの色で記録することができず、もっと白っぽい鮮やかではないエメラルドグリーンとして記録されてしまいます。色域の広いテレビではこの映像信号から本来の深く鮮やかなエメラルドグリーンに近づけて表示します。このようにCG(コンピューターグラフィック)的な画像処理をしなければなりません。
4K/8K放送では初めから広い色域で記録された映像信号が利用できますので、そのままテレビに表示できるようになります。
視野角とカラーシフト
視野角は、斜め方向でどこまで画像が見られるかという角度を表しています。しかし、正面と斜めで見た時の色の変化(カラーシフト)という特性も重要となります。
有機ELテレビは視野角は広いのですが、正面と斜めのカラーシフトが大きいという傾向がありました。しかし、年々改良されていて、最新の上位機種ならばかなり注意深く見なければカラーシフトがわからないレベルになっています。
特に最新のQD-OLEDパネルを搭載したソニーブラビアのA95Kシリーズでは、ほぼカラーシフトは解決されたと言っていいレベルです。
最新モデルでは、有機ELテレビよりも液晶テレビの方がカラーシフトが大きいです。
液晶テレビの場合、IPSではこの正面と斜めのカラーシフトは小さく、VAではカラーシフトが比較的大きいです。しかし、VAはコントラストがIPSよりも優れています。極端に斜め方向から見ない使い方ならば、VAのカラーシフトはそれほど気にならないこともあります。
アップコンバート
現在、多くの映像信号がハイビジョンですので、これを4Kテレビで表示する場合はアップコンバートしています。これは画像エンジンによる信号処理ですので、有機ELテレビと液晶テレビの差というよりは、メーカー・製品による差(画像エンジンによる差)となります。実物を見て好みのものを選びましょう。
アップコンバートについてこちらの記事で紹介しています。
反射防止
家電量販店のテレビ売り場で見るとわかりますが、部屋の照明が画面に映り込みます。反射防止の処理にコストをかけている製品ほど映り込みが少なく、画面が見やすいです。
有機ELテレビと液晶テレビの画質の違いのまとめ
以上、主なチェックポイントについて紹介しました。簡単にまとめると、以下の2点が主な違いということになります。
1.コントラストは有機ELテレビの方が高い。また最大輝度は液晶テレビの方が高い。したがって、映画などを暗めの部屋で鑑賞するには有機ELテレビ、明るい部屋でバラエティなどを観るならば液晶テレビがおすすめです。
2.有機ELテレビも液晶テレビも、上位機種はかなり視野角が広くなっています。正面と斜めでの色変化(カラーシフト)は有機ELテレビの方が少ないです。液晶テレビでも上位機種はかなりカラーシフトは小さくなっていますが、有機ELに比べると大きいです。
これらの違いを意識して、家電量販店などで実物を見て確認すると良いでしょう。
有機ELテレビと液晶テレビの比較
ソニー ブラビア(SONY BRAVIA)
日本のテレビメーカーは、最近の約15年間の厳しい事業環境により、撤退したり、買収されたメーカーがあることはご存知の通りです。
現時点で業績好調で、積極的な研究開発を続けている日本のテレビメーカーと言えばソニー(SONY)です。ソニーは、テレビ(ディスプレイ)技術において今でも世界のトップを走るテクノロジーリーダーで、テレビの画質や音響、インターネット機能などにおいても最高峰と言って良いでしょう。
冒頭でも述べましたように、全メーカーの2023年モデルの中で最高峰の画質となる可能性が高いのは、SONY BRAVIAの液晶テレビX95Lと有機ELテレビA95Kです。
A95Kは、QD-OLEDという新しい方式の有機ELパネルを搭載しているモデルです。ブラビアの有機ELテレビのラインアップの中で、最高峰に追加されたシリーズです。
同じソニーブラビアのラインアップの中で液晶テレビの最高峰は、SONY BRAVIA X95Lシリーズです!
Mini LEDバックライト搭載で、トップレベルのコントラストです!メリハリがある、高輝度で華やかな映像が楽しめます!
X95Lの前年のモデルがX95Kです!高性能でありながら、型落ちになっているため値下がりし、お買い得です。
ソニーのテレビ、ブラビア(Bravia)2022年モデルの有機ELテレビがA80Kシリーズ、液晶テレビの55インチ・55インチの最上位機種がX90Kシリーズです。型落ちになって価格もかなり下がっています。
2023年モデルの液晶テレビでは、ソニーの誇る認知特性プロセッサー「XR」は65インチ以上のモデルにしか搭載されていません。2022年モデルならばX90Kシリーズに搭載されていますので、その点でもおすすめです!
かなり価格差があり、液晶テレビの方が安いです。
有機ELテレビ(A90Jシリーズ)の画質は、もちろん最高レベルです。しかし、液晶テレビ(X90Jシリーズ)の画質が劣るかと言えば、2台を同時によく見比べて、真っ黒を表示した時にわずかに光が漏れるのがわかる程度の差しかわからないでしょう。
部屋の照明を消して、暗い部屋で映画をじっくり鑑賞する時以外には、ほとんど差が感じられず、特に明るい照明を点けたリビングで通常のテレビ番組を観た時には液晶の画質が劣ると感じることはないでしょう。
むしろそのような明るい照明下では、真っ黒が表示できる有機ELテレビの方が照明の映り込みが目立つ可能性もあります。実際に、テレビ売り場でよく見比べてみましょう。
このような画質の比較以外に、現状では気になるのが有機ELテレビの画面の焼き付きと寿命です。
有機ELテレビの場合、原理的に焼き付きが起こる可能性があります。注意すべきなのは、メーカーのサイトや取扱説明書にもその旨が記載されており、焼き付きは「故障ではない」としていることです。
また有機ELテレビは、原理的に映像を表示する時間が長くなるほど発光材料が劣化しますし、明るく表示するほど劣化のスピードは速くなります。これはかつてのブラウン管テレビと同様です。そのためパネルの寿命は液晶テレビよりも短いです。
これらのことを理解した上で、高額な有機ELテレビをおすすめできるのは、その価格差が気にならない方に限られるのではないかと考えます。
有機ELテレビのデメリットについてこちらの記事で紹介しています。
シャープ アクオス(SHARP AQUOS)
シャープ(SHARP)は、液晶に力を入れてきたメーカーですので、ミニLEDバックライトと量子ドットを搭載した液晶テレビをフラッグシップモデルとしてラインアップしています!
ミニLEDの使用個数も増やして、性能をアップしています!
シャープは有機ELテレビ(AQUOS OLED)を販売しています。LGと共同開発した有機ELパネルを搭載し、高画質のモデルです。
2022年モデルは、ES1と1EQ1・EQ2です。ES1は、第2世代高輝度有機EL「S-Brightパネル」を搭載し、これまで弱点とされてきた高輝度を実現しています!
注目したいのは、シャープは有機ELテレビのAQUOS OLEDよりも液晶テレビのAQUOS XLEDの方をAQUOSのフラッグシップとしていることです。
実物を見た印象としても、高輝度・高コントラスト・広色域で、明るいリビングで映像を楽しむならば現時点でもっとも高画質なモデルと考えて良いでしょう!
レグザ(REGZA)旧東芝レグザ
東芝REGZAは、かつては高画質なテレビとしてテレビに詳しい層に高い人気がありました。特に「超解像」と呼ばれるアップコンバート機能が優れていて、その技術は今も継承されています。
4Kテレビは、ほとんどユーザーにとって地上波デジタル放送などの4Kよりも解像度の低いコンテンツの視聴に使われていることが多いのが現状です。そのため低解像度の映像を4Kに高めるアップコンバート機能は、高画質化のためのもっとも重要な機能の1つと言えます。
アップコンバート機能については、東芝REGZAとソニーブラビアがトップレベルです。ちなみに近所の家電量販店の売り場スタッフに尋ねても同じ意見でした。ただし、各メーカーの技術も年々進歩しています。映像を見た時の印象には個人差もありますので、実物を見て確認すると良いでしょう。
アップコンバート機能は、有機ELテレビでも液晶テレビでも共通して必要となる機能ですので、いずれを選ぶにしても東芝REGZAはチェックしておいた方が良いでしょう。
2024年モデルでは、MiniLEDを搭載した液晶テレビが着実な進化を遂げ、有機ELテレビもさらに画質が向上しています。
型落ちになる2023年モデルは、かなり安くなっています。在庫限りですので、欲しい場合は早めにチェックするとよいでしょう。
液晶テレビのフラッグシップモデルは、MiniLEDと量子ドットを搭載し、大幅に画質を向上させたため、価格もかなりアップしました。それでも有機ELテレビの方が高いですね。
パナソニック ビエラ(Panasonic VIERA)
パナソニック(Panasonic)も歴史あるテレビメーカーですので、技術力には定評があります。有機ELパネルと液晶パネルも独自開発のものを最上位機種に搭載しています。
2023年モデルのパナソニックの有機ELテレビのフラッグシップモデルは、ビエラMZ2500シリーズです!
LG Displayが開発した最新のマイクロレンズ有機ELパネルを搭載した日本初のテレビですので、有機ELテレビとしての基本性能はダントツです。
「4K有機ELビエラ史上最高の高コントラストと美しい色表現を実現」と公式サイトに記載されています!
有機ELテレビとしては、今後はマイクロレンズ有機ELパネル搭載モデルとソニーやシャープが発売しているQD-OLEDパネル搭載モデルの戦いになるでしょう。
QD-OLEDが量子ドットを用いた新しい方式であることに比べると、マイクロレンズ有機ELは、これまでの方式を改良し、大きく性能を向上させた方式であるため、信頼性という点で有利な印象があります。
2023年モデルのパナソニックの液晶テレビのフラッグシップモデルは、ビエラMX950シリーズです!
パナソニックは、ライバルメーカーに比べるとミニLED搭載モデルの製品化が一歩遅れていましたが、ついに2023年モデルで発売しました。それがこのビエラMX950シリーズです!
ミニLEDバックライトと量子ドットをVA液晶パネルと組み合わせています。
転倒防止スタンドという地味な機能も、地震が多い日本では案外魅力的かもしれません。
ハイセンス(Hisense)
ハイセンス(Hisense)は、レグザを開発する元東芝映像ソリューション(現在のTVS RGZA)を買収し、その技術をハイセンスブランドのテレビの開発に活用しています。
「廉価版のレグザ」と呼ばれるほど、技術力は向上し、かつてのハイセンスのテレビを見たことがあれば、一目で分かるほど画質が高くなりました。
特に東芝レグザが好きだった人にとっては、映像の作り方が似ていて、さらに安いのでオススメです!
ハイセンスのテレビの2022年モデルは、4K液晶テレビのフラッグシップモデルU9Hシリーズが発売されました。有機ELテレビについては、まだ発表されていません。
U9Hシリーズは、MiniLEDバックライトと量子ドット(QD)を搭載した4K液晶テレビです!現在製品レベルで利用可能な最新技術をフルに導入したテレビで、プロセッサーはREGZAと共同開発した「NEOエンジン Pro」が搭載されています。
つまり、最新のハードウェアをREGZAの流れを受けた技術で存分に活用しているわけで、これならトップレベルの高画質になりますね〜!
そしてもっとも衝撃を受けるのはその価格です。ライバルメーカーのMiniLEDバックライトと量子ドットを搭載したフラッグシップモデルと比較するとすぐにわかりますが、「激安」です!
こんな値付けをされてしまうと、ライバルメーカーは困りますね。同レベルの価格で販売できるのは、同じく中国メーカーのTCLぐらいではないでしょうか?
LG
LGはサムスンに次ぐ、世界2位のテレビメーカーですので、間違いなく高い研究開発力のあるメーカーです。特にテレビ用の大型有機ELパネルについては、ほぼ独占的に製造し、LGグループ内だけでなく、多くのテレビメーカーに供給しています。
液晶テレビは、IPSパネルを搭載したモデルが得意です。2022年モデルは、MiniLEDバックライトと量子ドット(QD)を搭載したQNED85JQAシリーズがおすすめです!
LGの有機ELテレビOLED G3シリーズ。「OLED evo」と呼ばれる高性能有機ELパネルを搭載しています。
LGは世界有数のテレビメーカーですので、技術力&コスト競争力も高く、性能・機能でもトップレベルです。液晶と有機ELのどちらを選んでも満足できるでしょう!
買ってはいけないテレビは?
製品として不良品でなければ、基本的にはテレビとして使えるはずですので、どのメーカーの製品を買っても問題ありません。
現在の業界は過当競争で供給過剰な状態です。したがって、各社の製品を比較し、自分が重視するポイントをチェックし、納得できるものを選びたいです。
例えば、画質・機能を重視するならば、技術的にトップレベルのメーカーが販売する優れたテレビを選ぶべきです。メーカーも、自社で映像エンジンから開発できる技術力の高いメーカーとそうではないメーカーがあります。
日本で使用するならば、日本市場で長く販売してきた実績があり、日本人の好みを熟知したメーカーの方が、リモコンや番組表が使いやすいなど、いわゆる「かゆいところに手が届く」的な作り込みがされていることが多いです。
そんな視点からおすすめのメーカーについてこちらの記事で紹介しています。
まとめ
ここまでテレビを買うならば有機ELテレビと液晶テレビのどちらが良いかについて述べてきました。以下に整理します。
1.液晶テレビの上位機種であれば、かなり画質が高いです。このレベルの画質に不満を感じる方は、かなり画質に厳しい方で、ほとんどの方には有機ELテレビの画質と比べてそれほど差を感じないレベルです。
2.液晶テレビの下位機種は、高画質化機能が省略されているので、高画質なテレビを求める方にはおすすめできません。
3.有機ELテレビは、現時点では各テレビメーカーの上位機種のみで、いずれも高画質です。ただし、メーカー間の画質の差はあります。
4.有機ELテレビは、現状では焼き付きと寿命の問題が否定できません。このリスクを許容できない方にはおすすめできません。しかし、最新の有機ELテレビは様々な焼付き防止機能が搭載され、以前に比べて焼付きのリスクは低くなっています。
「細かいことは面倒なので、とにかく高画質でお買い得なテレビが欲しい!」という方は、レグザの2024年モデルの有機ELテレビX9900NおよびX8900Nと液晶テレビZ970NおよびZ870Nをおすすめします!
いずれもレグザ(REGZA)のハイエンドモデルですので、画質&音響&機能はトップレベルです!さらに同レベルのライバルメーカーの製品に比べて安いことが多いです!(*セールなどで価格は変動しますので、適宜ご確認ください)
コメント